ブログを読んで頂いた方からリクエストを頂きました。
というわけで、今回は”ドイツ人と日本人て似てるの?” (by Fujiko (^^♪)です。
ドイツ人のイメージ
ドイツ人のイメージってどんな感じでしょう?
勤勉、時間に正確、几帳面、仕事に真面目、工業国・・・
こんな感じでしょうか。
確かに今までドイツ人と話していると、
ってよく言われます。
その度に、
と答えはするのですが・・・
心の中では、
と思っております。
私の結論を言ってしまうと、
”それは比較の問題だ”
と思っているのです。
更に、
とも思っています。
理由は、”人間経験してないことを心から理解するのは難しい”、と感じているから。
(特に相手に理解する気がない時は。)
ドイツの地理的背景
ドイツはヨーロッパのほぼ中央に位置します。
直接隣接する国だけでも9か国。
他のヨーロッパ諸国ともほとんど陸続きですし、隣近所の国がとても近いのです。
よって、(あくまで私の推測ですが)ドイツ人が”我々日本人とドイツ人は”という時、
無意識に彼らの比較の対象となっているのは、アジアでもアメリカでもない、
”ヨーロッパの近隣諸国”だと思うのです。
フランス人、スペイン人、イタリア人、ポーランド人、ベルギー人、オランダ人、デーンマーク、ギリシャ、トルコ、ロシア等々・・・
ドイツから陸続きで行かれる国はたくさんありますが、
知り合いや旅行やその他経験を通じて思うのは、
彼らの自由度は半端ないです。
考え方のどこか根本が日本人とは違うなーと思うことが度々。
例えば、ドイツに来た当初、ドイツ語の語学学校で、ドイツ人以外の色々なクラスメートと知り合いになりました。
その多くは、スペイン語系の人たち。ギリシャ人もいたかな。
そこで彼らの”大丈夫”は私の”大丈夫”とは違う、ということを学びました。
例えば食事に誘われます。
私は、後で大家さんとの約束があるとします。
”大家さんとの時間までなら行かれるけど、大丈夫かな”と聞くと、
と、満面の笑みで自信満々に言われます。
私はその”大丈夫”は、”食事に行っても大家さんとの時間に間に合う”、という意味での
”大丈夫”と解釈するのですが、実のところ彼らの”大丈夫”は、
”食事をしていて大家さんとの時間に遅れても、大丈夫”
の大丈夫なんです(@_@)。
そういう”大丈夫”を信じて、次の約束に間に合ったことは皆無。
これはものすごく大雑把な例ですが、一事が万事そんな感じで、最初は???の連続。
”彼らの話している言葉と私の言っている言葉は違うの?”
”ドイツ語がまだ不自由だから、話が通じてないの???”
”大丈夫っていうけど、実際全然大丈夫じゃないけど、みんな平気で嘘をつくの???”
など色々思いましたが、これは言語の問題ではなく、考え方の違い。
彼らの大丈夫は、”約束に間に合うから大丈夫”の大丈夫ではなくて、
”遅れてもなんとかなるから大丈夫”、の大丈夫なんだ!!!
だからこれは”彼らにとって嘘ではない”、
と気づくのに、しばらく時間がかかったのです。
もちろんお互い無意識なので、わざわざ口に出すこともなく、それも気が付くまで時間がかかった要因(*_*)。
そのうち、毎日連日似たようなことを経験すると、
”これだけ考え方が乖離しているなら、
何でも言わなきゃ伝わらない、言ってなんぼ、
暗黙の了解は確かに存在しない。”
と理屈ではなく心が実感してきます。
自分の言葉と相手の言葉の意味が違うからって怒っても仕方ない。
例え一人に話をして、日本の考え方を納得してもらっても、現実は動かない。
であれば、現実がうまく動くように、こちらがうまく対処するのがいいだろう。
という方向に考えがシフトしていきます。
そして、結論から言うと、実際問題、他のヨーロッパ諸国の方々、結構これと同じような傾向を持っている方が多かったです。
彼らと比較して、”ドイツ人が几帳面で時間に正確”、というのはその通りだなと思います。
パーティに来る順番 日本人→ドイツ人→その他の国
例えばパーティにお呼ばれします。
開始は12時です。
国 | パーティに来る時間(開始は12時) |
---|---|
日本人 | 12時ちょっと前 |
ドイツ人 | 12時ちょっと過ぎから1時くらいまでの間 |
その他の国の人 | 1時前には誰も来ない |
更に数組 | 当日キャンセル |
ほぼこうなります。
たまに時間通りに行くと、まだホスト側の準備ができておらず、掃除してたりします。
時間通りに行くと、”あ、もう来たの?予想外”って顔をされたりもします。
”12時って言っても、それは本当のパーティの始まりの時間じゃないんだ”、
と気づくのにまたしばらくかかりました。
郷に入れば郷に従えで、そのうち私も1時間後くらいに行くようになりましたが、たまに日本人同士のパーティに遅れて行ってしまい、他のみなさんはすっかりいらっしゃっていて、”あれっ?”て事もあるので、その辺は微調整が必要だったりします。
というわけで、ドイツ人と日本人は似てるのか?
というわけで、私なりの結論は、
”ドイツ人と日本人は、確かに他のヨーロッパ人よりは似ているが、日本人の方がより傾向が強い”
です。
例えば、時間厳守
パーティの件でもそうですが、傾向として、日本人は約束時間より若干前、
ドイツ人は約束より若干後に行きます。
これは単純に”ドイツ人の方が日本人よりルーズ”と言いたいのではなく、
背景にこんな考え方があるようです。
以前仕事で、先方を訪ねる事になっており、
約束の10分前でしたが、そのまま行こうとしました。
しかし、同行したドイツ人に、”早く行き過ぎると先方がまだ他の仕事をしているし、
時間を奪うのも悪いから、もう少し時間をつぶしてから行こう”と言われました。
実際他で時間をつぶして、時間ピッタリか若干遅れくらいで、先方を訪ねたら
確かに他の仕事をしており、更にばらく待たされました。
その後の経験から言っても、早めについても結局時間まで待合室で待たされるだけ、仮に渋滞などで若干遅れても、苦情を言われたことは一度もありません。
誰も”渋滞を見越して早く出ろ”、とは言いません。
私がお客さんだから遠慮しているわけでもなく、ドイツ人の同僚と話していても、”それならもっと早く出ろ”という話にはなりません。
あくまで、”渋滞が起こったことが不運”なのです。
逆に早く着いたとき、先方が気を使って早く会議が始まる事は皆無です。
100%時間まで待たされます。
結局これも郷に入れば郷に従えで、ドイツ人とアポイントがある時は、時間ぎりぎりか、早すぎるよりは、若干遅く行くようになりました。
ドイツ人の基本方針がわかったので、逆の時もそうなります。
万が一アポイントにドイツ人が時間より早く来ても、時間まで応接室で待機してもらい、私は自分の仕事を続けます。
早く来てしまったドイツ人も、時間まで待つことは100%納得します。
例えば、几帳面度
日本に旅行に来たドイツ人が100%必ず驚く事は、
”電車の正確さ”です。
これは几帳面度だけではなく、時間厳守にも関係しますが、分刻みの過密スケジュールで1分たりとも遅れないなんて、どうにも信じがたいようです。
更に、時間だけではなく、”停車場所まで決まっている!”
多くの日本のプラットフォームには仕切りがあり、乗車口の箇所だけ開くようになっている。
確かに正確にその場所に停めないと乗り降りできません。
ドイツ人はこの点にも驚愕します。
つまり、
ドイツ人が驚くほど”日本の電車プランは緻密で時間通り”
ということです。
もちろんこれは、一つの例ですし、どちらが一概に良いというわけではありません。
1分の遅れを避けるために無理をするより、臨機応変に対処すべき時もあるでしょうし、ここは効率よく時間通り進めるほうがベスト、という場合もあります。
ただ実際、世界的に見れば似ているといわれるドイツ人と日本人の間でもこれだけの違いがあるということを、目の前で実感できるのはとても興味深いと思うのです。