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ドイツ語をネイティブの響きに変える実用単語3選【mal・doch・noch】

「ドイツ語で少しずつ、言いたいことを言えるようになってきた!」


friend
道を聞いたら教えてもらえるようになったし、レストランでの注文も通じるようになったよ!

毎日の生活がだんだんドイツ語でも困らなくなってくると嬉しいですよね。

 

でもよく聞いていると、短いやりとりでもなぜかネイティブのドイツ人とは違いがあります。

その違いは何かというと・・・

 

実はドイツ人が非常によく使う単語というのがあるのです。

 

それは一体何かというと【意味のない単語】です。


friend
意味のない単語?

どういう意味???


fujiko
それは、意味がないにも関わらず、会話にはさむだけで、グッと自然なドイツ語に聞こえる【魔法の単語】のことだよ~。

 

 

今回はそんな単語の中から最もよく使われる3つをご紹介します。

 

ってよく聞きます。 女性名詞、男性名詞、中性名詞、と聞くだけでもうおなか一杯っていう人もいるかもしれません(^^)/。 気持...

 

意味のないドイツ語は覚えなくていい?【行こう”よ”の意味】


friend
あー、ドイツ語覚えるの難しい。

最初はとにかく通じればいいや。

大事な意味の単語だけ覚えよーっと。


fujiko
でも、実は意味がない単語っていうのも結構大切なんだよ。。。

friend
意味ない単語?

そんなの覚えても意味ないじゃん、だって意味ないんだもん。

 

そう思う気持ちはわかります。

特に最初はどうにかドイツ語で必要な会話ができるようになることが最重要、【意味のないことに時間を費やしている暇はない】と思うかもしれません。

でも、せっかくドイツ語をやるのでしたら、少しでも自然なドイツ語を習得したいと思いませんか。

 

例えばあなたが日本語を習っているドイツ人から質問されたとします。


Deutscher
明日一緒に買い物に行こう”よ”】の最後の”よ”ってどういう意味ですか?

you
え、”よ”の意味?

意味???意味・・・あるかなあ。

んーーー・・・

なんとなく”行こう”だけだと命令してるみたいできつく感じるけど、”よ”をつけると、誘う感じに聞こえるかなあ。。。

 

 


Deutscher
それでは、【そこまで考えなくてもいいと思う”よ”】の”よ”は何かを誘っていますか?

you
いや、その”よ”はまた違う”よ”で・・・

あー、説明は難しいけど、”よ”があったほうが自然な日本語らしく聞こえるんだよ。

 

”よ”って大切だと思いませんか?

 

これから紹介する単語を使えば、あなたも”よ”を使ったドイツ語を話せるようになります”よ”。

ねえ・ちょっとの【mal / マール】

mal(マール)という単語があります。

この単語は”xx回”や掛け算の”かける”など、意味のある単語としても大変便利に使えます。

 

でも実はその他にも、強調や誘いなどの、”なくても通じるけどあったほうが自然”なドイツ語を表現するときにもよく出てきます。

schau mal (シャウ マール) ねえ、見てごらんよ

komm mal her (コム マール ヘア)ちょっとこっちに来てくれない

versuch´s mal (フェアズーフス マール)試してみればいいじゃん

malがあると、このようなニュアンスになります。

ちょっと砕けた自然な言い方になりますね。

友人や家族など気の置けない人によく使います。

 

これがmalがない場合どうなるかというと・・・

schau 見ろよ!

komm her こっちに来い!

versuch´s 試せよ!

こんなニュアンスになってしまい、命令口調。

 

 


friend
見ろよ!

schau! (シャウ!) 


fujiko-angry
なにその言い方、命令?

どうしてそんなの見なくちゃいけないわけ!?

とケンカになりかねません。

 

意味をやわらげる【doch / ドッホ】

doch (ドッホ)という単語もドイツ人はよく使います。

この単語も、意味のある単語として、否定形で聞かれたとき、肯定する場合に使われます。

(お腹いっぱいなら)ケーキ食べないよね?

いや、食べるよ。(Doch.)

このように、食べないよね、と否定形で聞かれて、食べる時は、jaではなくdochで答えます。

 

しかし、このように意味がある単語としてだけではなく、dochは以下のような場合でよく使われます。

Macht doch! (マハト ドッホ!)やってみなよ!(友達が何かするのをためらっている時に、勇気づけるニュアンスを含む)

Du kommst doch mit. (ドゥ コムストゥ ドッホ ミット)君も一緒に来るよね(本当に来るか、確認のニュアンス)

So hör doch endlich auf! (ゾォ フールトゥ ドッホ エントリッヒ アウフ!)いいかげんにやめないか!(dochで文の意味を強調)

 

これらの文はdochがなくても意味は通じます。

Macht ! やれ!(命令のニュアンスが強くなる)

Du kommst mit. 君も一緒に来る (単に来るという事実)

So hört endlich auf!  いい加減にやめろ!(だだしdoch付きが自然)

 


fujiko
両方を比べてると、doch付きとなしのニュアンス、だいぶん違うと思いませんか?

 

強調の【noch /ノッホ】

noch(ノッホ)も非常によく使われる単語です。

この単語も”まだ”という意味のある単語としてもよく使われます。

 

しかし、それだけではなく、以下のように【文の意味を強調する単語】としてもよく使われます。

bitte noch ein Bier :  ビールもう一杯お願い(すでに一杯頼んでいて、もう一杯欲しいという気持ちが伝わる)

nur noch eine Stunde : たったの1時間だけだよ (一時間を強調して”たった”をつけることで、一時間しかかからないから試してみようよ、という感情が含まれる)

このように、nochは強調を表すと同時に、話し手の”気持ち”も間接的に伝えています。

 

これがnochがないとどうなるのでしょうか。

bitte ein Bier : ビール一杯お願い (ビールが一杯欲しいという事実だけ。これが一杯目かもしれない)

nur eine Stunde : 1時間だけだよ(一時間だけ、という事実を伝えているだけ)

これでも意味は伝わりますが、ニュアンス的に、単に【中立的な事実を伝えているだけ】のように聞こえませんか。

 


friend
ここから車でポルシェ博物館まで、たったの一時間だよ~。

Es dauert doch noch eine Stunde zum Porsche-Museum.

 

このようにdochを使うと、直接言わなくても、行きたそうだと思っているのが伝わります。

 


fujiko
たったの一時間って。。。

一時間あったらこの近くでもっとたくさん観光できるじゃん。

 

【自然に聞こえるドイツ語】まとめ

【意味はないのによく使われる単語】の重要性を感じていただけたでしょうか。

mal :    schau mal, komm mal her

doch :    macht doch

noch :   nur noch eine Stunde

 

このような単語の難しいところは、はっきりした意味がなかったり、あっても強調表現など、”なくても意味が通じる”ので説明が難しいのです。

なくても意味が通るので、初めはどうしても習うのが後回しになりがちです。

でも、だからこそ使いこなすとネイティブに近いドイツ語になります。

 


fujiko
ねえ、【明日一緒に買い物に行こう”よ”】の”よ”の意味説明できる人って、外国語すぐできるようになりそうだと思わない?

friend
えー、ってことは、外国語できる人って、結局母国語をちゃんと理解してる人ってこと?

fujiko
あー、なんか矛盾してる気もするけど、そうかもしれない。

おもしろいねー。

 

 

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