ドイツに来て19年たっても英語が中級レベルのままの私。。。
「やらなきゃ一生このまま!」と一念発起して英語の勉強を始めました。
前回の様子はこちら。
私はハイデルベルク大学の修士課程で言語学を学び、卒論のテーマにドイツ語の進行形を選び、英語との比較も行っています。
しかし、それと研究と言語の習得は全く別のもの。
今回は英語レッスンでの実体験と言語学を学んだ経験からの考察もあります。
英語のレッスンも終わりに近づき、今身をもって経験して、こころの底から実感していることを記録したものです。
今回は19回目のレッスンから。
19回目【もう終わりが近い】
19回目のレッスンです。
早いもので全23回予約したレッスンももう終わりに近くなりました。
今日のレッスンでは珍しく、導入の「週末何したの?」会話なしで、テキストから始めました。
英語レッスンの予習・復習
私は英語のレッスンにあたって、予習はしていきません。
初見でどれだけできるかを試すのが大切だと思っているからです。
特に会話というのは、通常練習があるわけじゃありませんし、いつもぶっつけ本番です。
誰かと会話していて、後から「あー、ああいう風に表現すればよかった!」と嘆いても遅いのです。
同じ会話は二度とありませんし、やり直しもききません。
【初めての会話で言いたいことをいえる】のが重要なのです。
というわけで、テキストは初見で挑戦しますが、私が今やっているには中級のテキスト。
出てくる単語は日本の中学生レベルでそれほどわからない単語はありません。
文法も本日やったテキストのテーマは「現在形と現在進行形の違い」
こちらも中学で習ったすでに知っている文法でした。
なのに、どの場面で現在形と現在進行形を使ったらいいか迷ってしまうのです。
知っている → 使いこなす ・・・ 大きな壁!
気分としてはこんな感じです。
目の前に立ちはだかる大きな壁。
使いこなせるようになるには練習しかありません。
そしてこの一連のレッスンは、その練習のためにあるもの。
「わかっているから」とおざなりにせず、使えるようになるために、先生との会話を通しての練習がある。
練習とひとくちで言ってもどうするの?
しかし、一口で”練習”と言ってもどうやって練習すればいいのか。
テキスト中の覚えたい文章を100回つぶやいて暗記するのも気力が萎えますし、その方法では長い時間をかけてもほんの少しの文しか覚えられません。
そして、残念ながら【テキスト内で覚えた文を実際の場でそのまま使うことはほとんどない】というのが現状です。
いくらテキストを暗記しても、実際の会話ではテキストにはない、その場の会話の流れ、会話している人、人数、状況など毎回別々のシチュエーションがあるんだから。
つまり、いくらテキストをそのまま暗記してもあまり意味ないってこと。
ですから私の場合は「言いたいことをいえるようにする」という点に注力を置きます。
【言いたいことというのは一体何か】を知るには実際会話をしてみないとわかりません。
そのために先生とフリースタイルの会話をするのです。
今日のテキストのテーマは「仕事探し」でした。
「会社との面接」「信じられない仕事」などなど仕事をテーマに色々なことが掛かれています。
そのテーマで扱っている文法やボキャブラリーにはもちろん触れますが、テキストはあくまで話のきっかけ。
ある程度テキストをやった後は、自然に今回のテーマ「仕事」に関するフリートークに移ります。
私の母国である日本の仕事探しの様子、先生の母国である南アフリカの仕事探しの様子、
そこから発展して、南アフリカの政治の話、政治家の話、選挙の話、日本との比較等、
話がどんどん進んでいきます。
その途中で言いたい表現が見つからなかったり、単語がわからない場合は先生が教えてくれます。
- テキストにある文を習うのではない。
- 自分が言いたいことの正しい表現を先生が教えてくれる。
教科書通りにずーっと進まなくてもいいのです。
むしろ逆。「自分の言いたい表現を先生に教えてもらう」方がずっといい。
★実際の会話で自分の言いたいことを習えば、どこかで使う機会もあるし、覚えようというモチベーションが湧く
こういうレッスンであれば楽しみながら英会話が身に着きます。
- 復習は?
予習はしない私ですが、復習は元気と時間がある時にときどきやります。
とは言ってもそんなに難しいものではありません。
先生がノートに書いてくれた単語や表現を見ながらそれを口に出して繰り返すくらいです。
この時注意するのは【書いてはいけない】ということです。
- 会話の復習は口から出して話すこと!
ここで新しい単語や覚えたい表現を書いて覚えようとすると、時間はかかるは面白くないはでいいことがありません。
しかも、時間をかけて書いて覚えて本人は満足でも、それが実際の会話で口からとっさに出てくることはありません。
つまり良いことは一つもないのです。
一度ノートに書いてメモするのはもちろんOKです。
書き留めておかないと忘れてしまうことが多いですから。
でも、それを覚えるために繰り返し書くのはNG。
- 会話を上達させるには会話の練習をするしかない!
書いて覚えそうになったときは、これを思い出して我慢です。
書く時間があったらその同じ時間を使って口に出して練習するのが断然お得です。
文法は深追いする必要なし【ハイデルベルク大学で言語学主専攻の私が思う事】
昔中学校・高校で習った英語の授業は文法や暗記がとても多く、文法の内容もとても
難しかった記憶があります。
でも現在やっている中級レベルの英語テキストで習う文法や単語はとても簡単。
例えば、hardly ever, always, never, sometimes … などの頻度を表す単語を頻度順に並べたり、
”Coincidene”(偶然の一致)というテーマでは until, when, while, becauseなどの接続詞からその場面にふさわしいものを選んだり、
または“現在形と現在進行形の使い分け”、などなど出てくる内容は中学生レベルだと思います。
私が予習なしで初見でテキストを読んでも、わからない単語はそれほどないですし、
習う規則や文法もそれほど新しいものはなく”復習”という感じです。
しかも文法には例外がつきもの。
せっかく覚えてもその文法に合わない実際の言い回しは山ほどあります。
その時に「どうしてこの言い回しは習った文法と違う使い方なのか」と考えるのはナンセンス。
文法はしょせん大人が外国語を覚えやすくするために後から便宜上に作ったもの。
全ての言い回しが文法に当てはまるわけではありません。
私の感覚では7割も当てはまればそれで充分だと思います。
言語はいきものなのです。
日々新しい言い回し、単語、使い方がどんどん生まれて、古い表現はなくなったりします。
つまり言語には、常に昔の使い方から現在の使い方に変化する【過渡期】があるということ。
昔の日本語と今の日本語が全然違うことを考えてもそれは事実です。
例えばある文法が【1から2】へ変化の過渡期にあるとすると、当然日常会話では1の文法に合わない言い回しがたくさん出てきます。
その時に「これはどうして習った文法に合わないのか」を考えるより、「これはこういう言い方が正しいんだ」とそのまま覚えて使うのがかしこいやり方。
言語習得者の課題と言語学者の課題はまったく別
【この表現はどうして文法に合わないのか】の研究は言語学者がやってくれます。
ドイツのハイデルベルク大学で主専攻が言語学だった私は、山ほど【例外の使い方】の議論をしてきました。
そしてわかったのは【言語学を学ぶのと言語を話せるようになることは全く別】ということ。
言語学でいくら学んでも、成績優秀だとしても、それで言語が話せるようになるわけではないのです。
こういう気持ちでやれば、時間をかけて繰り返し暗記や家に帰って一生懸命復習する、と堅苦しく考えることなく、話したいことを話せるようになるために楽しく英語レッスンを受けることができます。
- 【英語を使う】ということ
単語や文法を「知っている」ということと「使える」ということは全く別物です。
そんな簡単な、すでに中学生で習うような知っているはずの英語でもとっさに会話で使うのはなんと難しいことか。
多くの会話を通して、”知っている”レベルを”使える”レベルまで持っていくことが私の目標で、今レッスンを通してやっていることです。
レッスンももう後半戦。
果たしてどこまで英語を使えるようになるのか。
20回目のレッスン
本日はイレギュラーで普段の月曜日ではなく、火曜日のレッスンです。
先生の都合で予定変更になったのですが、私にとっても都合が良かったです。
というのも週末から友達が遊びに来て遊び倒していたから・・・
月曜日に休憩が取れてちょうど良かったです。
週末の話題【美味しいカフェの話で盛り上がる】
週明けのレッスンはいつも週末の話から入ります。
その中で今回盛り上がったテーマは【デュッセルドルフの美味しいケーキがあるカフェ】。
実は週末遊びに来た友人は、昔デュッセルドルフに数年住んでおり、今年デュッセルドルフに来たばかりにの新参者の私よりよっぽどこの土地を知っています。
「友達に連れて行ってもらったカフェがとっても美味しかった!」
と言ったところ、先生もデュッセルドルフの美味しいカフェをたくさん知っていて紹介してくれました。
今週末別の友達が来るから一緒に行ってみようかな~。
実際に体験した興味のあることが話題だと、話が盛り上がるし記憶にも残ります。
柔らかい、固い、つるつるしてる、一口大の大きさ、などなどケーキに伴う形容もたくさん使って、新しい単語を覚えました。
そして、申し訳程度にテキスト使用。
最初のレッスンの時に言った通り、私のここでの目的は会話の上達だから。
日本から帰った直後はしばらく英語を聞いてなかったせいか、慣れてない感じがしたけど、今日はよくなってますよ。
私なんていくらドイツ語を習っても次の日にはゼロになっちゃうのに。
まあ、先生としては上達したと言わざるを得ないでしょうから真実はわかりませんが・・・
自分としては前より「英語話さなきゃ!」と構える事なく、自然に英語を話している気はしますが、ボキャブラリーは相変わらず足りないし、同じ間違いを何度もしている気もするし。。。
やらなかったよりは断然いいとは思いますが、実際のところどの程度上達したかはっきりとはわからない、というのが正直なところです。
英語よりは大分ましなドイツ語だってドイツ人とは比べ物にならないし。
やっぱり母国語の日本語の方が断然得意だもんなあ・・・
そう、語学の勉強に終わりはないのです。
21回目のレッスン【残るはあと2回】
この日の最初の会話テーマは【ワイン】でした。
流れとしては、先週末に行ったお手軽の近所の川のクルーズから、今年の春に行った世界でも有名なライン川クルーズの話になり、そのクルーズで地元のワインを飲んで楽しんだ、というのがきっかけでした。
私は基本好きなのは赤ワイン、地域はフランス・スペイン・イタリアワイン、白ワインならドイツという話をしたところ、先生が
と言って、オーストリアの白ワイン・赤ワインをおすすめしてくれたのです。
前回のおすすめカフェに続き、今日のおすすめワインも張り切ってメモしました。
そんな導入から、テキストに進みます。
本日のテーマも前回に引き続き「仕事」。
テキストを読み進めていくうちに、前のテーマでメインで出てきた人物がさりげなく登場してきたりして、意外な発見。
こういう所も前回学んだことが記憶に残っているか、どれくらい理解しているのかのバロメーターになって面白いです。
本日のレッスンを最後に2週間お休み。
私は1週間の夏休み、先生は2週間実家がある南アフリカに戻ります。
次のレッスンは3週間後。
そしてその週で4月から続いたレッスンは終了です。
ドイツ語を効率よく覚える方法
ドイツ語は一般的に英語に比べて文法が難しいと言われています。
私は実は「発音は英語より難しくないし、時制も簡単だから、そこまで難しいとは思わないけどな~。」と思っているのですが、少数派なのでしょうか。。。
ドイツ語のどこが難しいかというと、たぶん名詞の3つの性、動詞と形容詞の活用の多さなどだと思います。
でも、そこにこだわっていたら【負のスパイラル】に陥ってしまいます。
【小面倒な活用を深追いしないで、もっと楽しめる所に時間を使えばいいのにな~】と、なんかもったいなく思ってしまうのです。
そこまで文法にこだわらなくても、使えるドイツ語をマスターすることはできます。
私がそのために考えた方法をご紹介します。
効率よくドイツ語を覚えるには、この方法が有効です。
ドイツ語会話に最低限必要な4つの文法教えます ドイツ在住・留学、実用ドイツ語会話を今すぐ身に着けたい方へ
英語レッスン次回に続く。