2021年9月中旬、ドイツではコロナのワクチン接種証明があれば
比較的自由に行動できるようになりました。
9月初旬にワクチンパスポートを手に入れた私は早速ドイツ旅行を計画。
予定は三泊四日、目的地は3カ所。
グリム童話ラプンツェルの塔のモデルになったドイツ初の古城ホテル、ブルクトレンデルブルク。
ハルツ地方の木組みの家と魔女の町として有名なヴェルニゲローデ
そこから鉄道でブロッケン山へ登頂、
最後に古都ゴスラーにて市内散策後帰宅のルートです。
初日の昨日はアクシデントもありつつラプンツェル塔のモデルとなった
トレンデルブルクの古城ホテルを堪能。
2日目の今日はヴェルニゲローデに移動します。
ヴェルニゲローデはドイツのハルツ地方にある、
人口約3万2千人(2020年末)の小さな町です。
私はヴェルニゲローデに行くのは初めてですが、
可愛らしい木組みの家がたくさんあり、
ラプンツェル城のモデルになったという
ヴェロニゲローデ城も見学予定なのでとても楽しみ。
更にヴェルニゲローデにはブロッケン山行きの鉄道列車の始発駅があります。
明日は鉄道列車に乗ってブロッケン山にも行く予定です。
今回はトレンデルブルクからヴェルニゲローデまでの道のり、
木組みの家が可愛らしくてすっかり気に入った町の様子と老舗カフェ、
そして明日行く予定の私の素敵な城リストにランクインしたくらいカッコいい
ラプンツェルのお城のモデルになったと言われるヴェルニゲローデ城の眺め、
そしてこれまた明日行く予定のハルツ山行きの鉄道と駅の様子を
ご紹介します。
木組みの家が可愛らしすぎるヴェルニゲローデ
名残惜しいトレンデルブルクからヴェロニゲローデへ移動します。
トレンデルブルクからヴェロニゲローデへは、
ホテルからバスと電車を乗り継いで約2時間ほどで到着です。
バスが少し遅れ、カールスハーフェンでの電車への乗り換えが
ぎりぎでしたがなんとか間に合いました。
カールスハーフェンから次の乗り換えゴスラー行きの電車も2車両に
分かれていて、途中で各車両ごとの行き先が分かれます。
ホームで駅の従業員さんが指摘してくれて無事正しい電車に乗れました。
教えてくれなかったらまた昨日のように乗り間違えの悲劇が起きてたかも(!)
途中の乗り継ぎ駅ゴスラーは最終日に行く予定の街です。
ゴスラーでの50分ほどの待ち時間、ささっとゴスラーの旧市街に
行って、一足先に帰ってしまう元添乗員の友人にゴスラーの見どころの
レクチャーを受けつつ(その様子は最終日に)、無事予定通りに
ヴェルニゲローデに到着!
ヴェルニゲローデの駅の隣にはブロッケン山行きの鉄道が
ヴェルニゲローデの駅到着。
魔女の街として有名なだけあって、いきなり魔女の洗礼!
そして中央駅のすぐ目の前には鉄道が!
そうです、明日行く予定のブロッケン山行きの鉄道はここから出発するのです。
ラッキーなことにちょうどホームに鉄道が到着したところ。
鉄道はやはり迫力がありますね。
汽笛の音も鉄道から登る煙も、なんていうか存在感がありますね。
明日鉄道に乗る時には充分外からの姿を堪能できないかもしれないので
今ゆっくり駅と列車を見ておこう。
駅はこじんまりしていますがカッコいいです。
思わず銀河鉄道999が頭に浮かびました。
ここから今にもメーテルと鉄郎が出てきそう・・・
ドイツで日本の有名アニメの風景に出会えるとは。。。
(松本零士さんの原作漫画も読んでない人はぜひ読んでほしい)
鉄道駅をひと通り散策したので、宿泊場所へ向かいます。
ヴェルニゲローデの旧市街は駅からも近く、
宿泊場所もその近くに取ったので、ホテルまで徒歩行かれます。
15時頃到着と知らせていたので、時間もちょうど良し。
徒歩にてホテルへ
宿泊先へ行く途中も街並みが可愛らしくてテンションが上がります。
ヴェルニゲローデの宿泊地探しは私が担当したのですが、
ホテルは結構あるのに、実はこの日はあまり空きがありませんでした。
何かイベントと重なったのか、それとも単に観光シーズンでホテルが埋まっていたのか。
それで結局宿泊先に決めたのは、キッチン付きで自炊もできる
短期のアパートメントホテル。
途中で明日乗る予定のブロッケン山行きの鉄道に遭遇しました。
すぐ近く、しかも市内の真ん中を走っているのを眺めると、
改めて存在感が半端ない。
線路が見えないから普通に道路を走っているみたい。
この客席に私も明日乗る予定なんだな。
珍しいものを見れた!という感動と共に、
一方町中に響き渡る汽笛の大きさ、上からもくもく出す煙を
見ると、「鉄道はやっぱりたまに見て、風情とノスタルジーを
楽しむくらいがちょうどいいな~」と感じたのも事実です。
綺麗で広々としたアパートメントホテル
グーグルマップの力を借りて無事にアパートメントホテルに到着。
手前にレストランがあり、この道でいいのかと近づいて行くと、
部屋を貸してくれる人がカギを持って私たちを待っていてくれました。
これが宿泊場所の手前にあったレストラン。
これが本日の宿泊先の入り口。
アパートメントホテルというよりこれは独立した一軒家のよう。
私たちを待っていた人から鍵を受け取って、部屋の説明を簡単に受けて引き渡し終了。
出る時はカギをテーブルの上において、そのまま出て行けばokとのこと。
簡単で素晴らしい。
そして部屋が思ったよりも立派で大きくてきれい!
入ってすぐに広々とした居間。
このソファで二人くらい余裕で寝られそう。
Wi-Fiルーターもありネット環境も完ぺき。
居間には大きなテレビスクリーンもあり、その奥はベットルームとキッチン。
右手にあるベットルーム。
飾られているのはヴェルニゲローデの景色でしょうか。
奥のキッチンもきれいで広い。
手前にちょっとした飲食スペースあり。
流しの下には食洗器付き。
湯沸かし器もあります。
反対側には食器も冷蔵庫もオーブンも電子レンジも
コーヒーメーカーもすべて完備!
自炊できるものが全て揃っているので
家族での1週間滞在とかに良さそう。
今回はたった二泊なのでもったいないくらい。
バスルームも広いしピカピカ。
それにしても昨日滞在していた伝統的な古城ホテルとのギャップ!
過去から現代にタイムスリップしたみたいでちょっと楽しいです。
荷物を置いたら身軽になって旧市街へ出向きます。
木組みの家が可愛すぎる旧市街にてカフェでお茶
最初の目的地は目を付けていた老舗カフェ「カフェウイーン」にてケーキを食べる事。
ここのカフェでは私の大好きなバームクーヘンの発症の地、北ドイツのザルツヴェーデルのバームクーヘンを取り扱っているそう。
もちろんカフェウイーンのオリジナルケーキも食べたいけれど、ザルツヴェーデルのバームクーヘンも非常に気になる・・・
カフェウィーンは旧市街のど真ん中にあるので、道すがら旧市街も堪能できます。
これは旧市街の真ん中にある市庁舎。
そして噴水。
この町に始めてくる私は町のかわいらしさにめを奪われ、
ちょくちょく立ち止まってしまい、
なかなか目的地のカフェにたどり着けません。
かわいい外観と内装のカフェウイーン
カフェウィーンに到着!
メチャクチャかわいい。
思わず外観の写真を撮っていると、目の前でお茶しているドイツ人のおじさまが
ニコニコこちらを見ている・・・
私たちがいかにも観光客っぽいから微笑ましいのかな、と思ったらその
おじさまが話しかけてきました。
私たちにどこに国から来たかを尋ねてきて、日本人だとわかると、
自分は昔少し日本に住んでいたことがあって、
みんなにすごく良くしてもらった、と色々日本でのことを懐かしそうに
説明してくれました。
今はフランクフルトに住んでいて、今は私たちと同様小旅行を楽しんでいる、
といった感じです。
長年ドイツに住んでいると、こういうことは結構あります。
普通にドイツに生活しているドイツ人が日本でのよい思い出を楽しそうに
語ってくれると、私たちも日本人としてとても嬉しくなります。
旅先では心もおおらかになりますし、時間に余裕も生まれます。
こういうその場のミニミニ交流も旅の楽しさの一つです。
カフェウィーンのケーキとお土産のバウムクーヘン
ひとしきりドイツ人のおじさまと話し終わり、
店内でケーキを頼みます。
これが頼んだケーキ。
一つしか残っていなかったバームクーヘンと
もう一つケーキを頼みました。
私はバームクーヘンが気に入りました。
お店の内装も可愛らしくてよい感じ。
すっかりバームクーヘンを気に入ったので、
お土産に一つ欲しくなりお店を見渡すと
お店のショーウインドウにお持ち帰り用っぽいバームクーヘンを発見。
カフェ閉店の時間が迫っていたのでまだ売っているか聞いたころ大丈夫とのこと。
早速一つ自分のお土産用に買いました。
あったら買おうと思っていたプレーンはなかったので、
チョコレートコーティングを選択。
ただ、バームクーヘンをよくみると、確かにバームクーヘン発祥の地ザルツヴェーデル
というシールは貼ってあったのですが、私が思っていたお店のバームクーヘンとは
形が違いました。
ザルツヴェーデルには老舗と言われるバームクーヘン店が数店舗あるので、
その中の一つなのでしょう。
これが今回このカフェで買ったザルツヴェーデルのバームクーヘン。
こちらが私のお気に入りのザルツヴェーデルのバームクーヘン。
形とかデコボコ具合とか厚さとかに違いがあります。
でも味が良ければどちらでもいいのです。
デュッセルドルフに戻ってから食べた結果は・・・
私が好きなお店の素朴な味とはちょっと違って、
こっちの方がしっとりしていて更にバターの味もはっきりしてる。
でもこれはこれで美味しい!
ついついたくさん食べてしまい、あっという間に減っていく・・・
期待していたより美味しくて、買って満足でした。
カッコいいヴェルニゲローデ城
ヴェロニゲローデの旧市街の散策中、
時々ひょこっと丘の上にあるヴェルニゲローデ城の姿が見えます。
お城好きの私にとって今回の目的の一つでもあるヴェルニゲローデ城。
明日の午前中に行く予定です。
下から眺めてもなかなかカッコいいお城です。
色々見たけど、下からの角度はここからの眺めが一番かな。
明日行くのが楽しみです。
“魔女”と”市庁舎”と”斜めの家博物館”と”町で一番小さい家”
カフェの後は町散策の続きです。
木組みの家は年月が経つとやはりゆがみが生じるのか、
「斜めの家」という博物館もありました。
手前の家が「斜めの家博物館」です。
斜め具合がわかるでしょうか。
近くで見るとこんな感じ。
よく見ると、これ以上斜めにならないように
細い木で補強がされていました。
夜に違う角度から撮ったこちらの方が
傾きがよくわかるかもしれません。
中には入らなかったのですが、これだけ傾いていたら
中を歩いていても充分傾きが感じられそう。
先ほどは素通りした市庁舎にも行ってました。
中に入ってみます。
中に入ると市庁舎としての機能の他にも、町の歴史紹介や
ツーリストインフォメーションのような役割も果たしているようで、
歴代の市の紋章のようなものを発見。
欧州のこういう模様ってかわいいものが多くて結構好きなのです。
ヴェルニゲローデを含むハルス地方は、魔女の街としても有名。
至る所に魔女のお土産があって、なんのイベントでもないのに
魔女の姿で道を歩いている人を何人も見かけます。
お土産屋さんにも魔女のモチーフがたくさん。
小さい人形とか。
バームクーヘンとかTシャツやミニバックなどにも
魔女がついています。
バームクーヘンてヴェルニゲローデの名物なのかな?
魔女グッズを見て思うのは、ここでの魔女は日本で
イメージする魔女の宅急便のような
可愛らしいものではなく、怖いおばあさん、
というイメージが多いこと。
これがドイツの一般的な魔女のイメージなんだろうな。
グリム童話の魔女もそんな感じだし、
昨日滞在したトレンデルブルクのラプンツェル塔の
イメージも似た感じ。
あれもラプンツェルを塔に幽閉したのは魔女のおばあさんだし。
次の散策目的地は観光名所の一つになっている、
「市内で一番小さい家」に向かいます。
それにしても道行く途中の旧市街の家全部が可愛らしい。
この様子はとても写真では収めきれません。
一度ぜひ実際に行ってみてほしいです。
ウェルニゲローデで一番小さい家がある通りに到着しました。
一番手前がその家。
確かにそれぞれの家が横につながっている造りの建築に
見えるのに、なぜかこの家だけ背が小さい。
どうしてこうなった?
ただ、純粋に大きさだけでいうと日本の都会だったら
これくらいの小ささの家普通にありそう・・・
でもドイツではすごく小さい家なんだろうなあ。
右側の通りが一番小さい家がある道なのですが、
なぜかその手前に、大きな人が背を曲げて
通りを眺めているオブジェがありました。
この人はなんだろう???
これくらいの大きさの人なら、あの一番小さい家にぎりぎり住めるよ、
ってことかな?
ちなみにさっき紹介したヴェルニゲローデ城ですが
この近くから見る角度が一番かっこよかったです。
旧市街で現地のビールと夕食
市内をひとしきり散策した後は夕食です。
良さげなドイツレストランを探して地元の物を食べようと思い、
色々散策しましたが、これ、というのが見つかりません。
候補が見つかっても混んでいたりで入れず。
というわけで結局は行ったのはこちら。
すごく特別っていうわけではないけれど、
地元のビールと食事とを頼み、更に毎年ワインの時期になると
出てくる秋の風物詩の一つ、ジュースからワインへの発酵途中の
“新ワイン”が出ていたのでもちろんそれも注文。
んー、幸せ。
ところで、新ワインは南ドイツと北ドイツで名称が違います。
南の方ではフェーダーヴァイン、北の方ではノイアーヴァイン
と呼びます。
余談ですが、長年住んでいた南のハイデルベルクから、北のハンブルクに越した当初、
ノイアーヴァインがフェーダーヴァインの事を指していると思いませんでした。
ノイアーヴァインがドイツ語で普通に”新しい(ノイアー)””ヴァイン(ワイン)”という
意味なので、季節の始まりのフェーダーヴァインの事ではなく、
言葉通り「新しく発売去れたワイン」の話かな、と思ったのでした。
新ワインと地ビールのダブル。
メインディッシュ。
肉とドイツコロッケと隣に果物とクリーム。
昨日のトレンデルブルクホテルの素敵レストラン
でもこのような組み合わせだったような。
この組み合わせはこの地域の名物の一つなのでしょう。
お店の様子はこんな感じ。
真ん中にバーがあっていろんな種類のお酒を提供してるみたい。
スペースもゆったりしているので、周りを気にすることなく
ゆったり話すことができます。
久し振りに会って、明日一足先に帰ってしまう友人と
近況報告を含め、ひとりきり会話を楽しみ大満足。
ヴェルニゲローデ自体もちろん町全体が可愛らしく、とても
気に入った都市のひとつですが、なんといっても好きな時に
休みを取って気の合う人と遊びに来られる生活の自由と余裕、
そして健康が嬉しいし楽しい。
特にコロナ渦で厳しい制限が続いた後なのもあって、
好きな時に好きな場所へ行ける幸せをしみじみ感じます。
夕食を終え、アパートメントホテルへ戻る途中
ブロッケン山の模型発見。
明日は午前中にヴェルニゲローデ城を見学した後、
午後からは鉄道でブロッケン山に行ってきます。
頂上は90%の確率で霧の世界、下界が見えることはまれ、
と聞きますが果たして明日はどうなるでしょうか。
続く
ドイツで快適な生活を送るために
カフェで日本での楽しいエピソードを話してくれたドイツ人のおじさま、
違う方向に向かう電車の車両に乗らないように注意してくれたDBの人、
なんの躊躇もなく旅行計画を立てられて、困ったらなんとかなるさの精神でも
快適で心地よい旅行を楽しめるのはやっぱりドイツ語を習得したからかな、と思います。
もしすべてを英語で解決しようとしていたら、実際あったエピソードのいくつかは
起こらなかったかもしれません。
ドイツで生活する上でドイツ語ができて損することは一つもありません。
もしこれを読んで効率よくドイツ語を学びたい、と思ったらぜひ私が書いたこの記事を
読んでみて下さい。
更にドイツ語をもっと学びたいという方はこちらもぜひ読んでみて下さい。
https://coconala.com/services/651103