2022年6月
ドイツのハレで行われるテニストーナメントの時期がやってきました。
コロナ渦で2020年大会中止、2021年は2020年のチケット優先で一般販売なし。
2022年春に3年ぶりに通常チケット販売されるのを知った私は思わずその場でチケット購入!
コロナ前の2019年以来久しぶりにハレの大会に行くことにしました!
前回の2019年フェデラーを最前列で観戦した様子
何度行ったかわからないホームともいえるハレの試合ですが、
今回は今までやってみたかったけどできなかった念願をついに達成!
その念願とは【ツアーの初日から最終日まで通し観戦!】
緒戦にセンターコート以外で選手を間近に見るのもよい、後半思い切って良い席を取って白熱した試合を間近でみるのもよし、決勝の最後の盛り上がりも捨てがたい。
何度もツアー観戦している間に結構いろんなパターンを試しています。
緒戦の楽しさ、良い席で良い試合を観戦、決勝戦の盛り上がり等々。。。
しかしこのすべてを一度に叶えるには一つのツアーを通して観戦しないと無理。
一回通し観戦したいけどかなりの時間とお金がかかるだろうなあ。。。
いつか機会があったら・・・
と躊躇しつつも機会をうかがっていたのですが、今回チケットの価格を調べている間に
そこそこの価格でそこそこの席の1週間通し券に空きがあるのを発見したのでした。
しかも時期的に休暇も可能!
コロナ渦明け3年ぶりの嬉しさも相まって、このチャンスを逃すまじ、とポチっと
通し券を購入したのでした!
今回は、今までのように個々の試合を詳しく追うのではなく、大会全体を通して、1週間の通し券を買うとこんな感じだよ、という流れをご紹介していきます。
ドイツのハレオープンの名称遍歴
ドイツのハレオープンへはここ10数年の間に何度も行った大会です。
由緒ある大会で、1993年から続いています。
2018年まではゲーリーウェーバーオープンという大会名でした。
いつだったか大会の決勝戦が終わった後でスポンサーのゲーリーウェーバーさんが語ってくれた、テニスへの愛情を持って長年運営してきたことが伝わるスピーチが印象に残っています。
ゲーリーウェーバーというのはドイツのファッションブランドです。
かつては大会に行くと、会場にゲーリーウェーバーコーナーがあって、たくさんの製品が買えたものでした。
しかし残念ながらファストファッションの時代の流れか、母体の経営危機に陥り、25年続いたゲーリーウェーバーオープントーナメント名での大会は2018年で幕を閉じてしまいます。
大会の立ち上げから長い間スポンサーとして運営に携わってくれたゲーリーウェーバーの母体が立ちいかなくなったと知った時、私は真っ先にこのゲーリーウェーバーオープンテニストーナメントはどうなってしまうのだろう、と大会の行方を心配しました。
幸い、といっていいかどうかわかりませんが、翌年2019年もテニス大会はそのまま続行されます。
ただ、大会の名称は変わりました。
ゲーリーウェーバーオープン(Das GERRY WEBER OPEN)からノヴェンティオープンへ(NOVENTI OPEN)。
しかし、その後世界中に影響を与えるコロナが発生。コロナ渦のためノヴェンティオープンは翌年2020年は中止、翌年2021年は2020年のチケットを持参の方優先で一般販売はなし。
そして一般販売が再開された2022年、再び大会の名称が変わっていました。
新しい大会名はテラ・ヴォルトマン オープン(Terra Wortmann Open)。
大会名は変われど、テニス好きの私としては、今後も末永くこの大会が続くことを祈るのみです。
2022年ハレテニス【通し券購入でレジェンド試合ご招待】
2022年のハレの大会日程は6月13日~6月20日。
2022年の3月か4月、たまたまハレのテニス大会のWEBをのぞいたところチケットの販売を知り、
1週間の通しチケットを購入したのは既にお伝えした通り。
チケットもeticketで既に手元にあります。
宿泊施設があっという間になくなってしまうので、チケット購入と同時に宿泊施設も予約。
あとは6月に現地に行くばかり、と思っていたある日、ハレの大会運営から郵便が届きます。
何かと思って開けてみると、駐車場の無料券と大会開始前日に行われるレジェンド大会の招待券が入っていました。
通し券を買うと、こんな特典もついてくるのですね。
車ではなくドイツバーンで行くので駐車場券は使えませんが、レジェンドの試合はせっかくなので観戦しようかな。
もともと宿泊施設は前日入りするつもりで、日曜日から押さえてあります。
ドイツバーンのチケットはまだ購入していないので、試合観戦が間に合う時間に行く事にします。
日曜日【ハレへ出発】慣れていても油断大敵だった
あっという間に6月になり、12日の日曜日ハレへ向かいます。
デュッセルドルフは予定通り出発。
ドイツではエネルギー代高騰並びにインフレ対策で、6月から3カ月間ローカル電車は9ユーロで乗り放題のいわゆる9ユーロチケット政策の真っ最中。
おかげでこのハレ行きはその恩恵にあずかることができました。
次の大きな駅はHamm(ハム)
Bielefeld 駅に到着。
ここまで来れば目的のハレはすぐ近く。
今までハレに来る時はいつもOsnerbrück(オスナ―ブリュック)で乗り換えてそこで1時間待つのが定番だったのですが、今回はそれがない。
9ユーロチケット対策で若干路線や時間割が変わったのだろうか???
ハレには何度も来ているため、今回電車のチケット買っただけで、それほど乗換駅に注意しておらず・・・
当日も乗ればなんとでもなるだろうとただ目の前に来た電車に飛び乗っただけでした。
それが失敗の元。
そして気が付いたらハレの駅に着いていました。
ハレ、こんな賑やかな駅だっけ???
疑問に思いつつ降りてしまったのが失敗。
私が間違えて降りたのはハレの中央駅で、ハレのテニスコート駅はもう一つ先の駅でした。
んー、今まで全くこんな駅通った覚えないけど? と思ったのも当然の事。
デュッセルドルフからハレに来るには一度乗り換えが必要なのですが、今回は今までと違う路線を使ったようで、乗換駅から今までとは反対方向からハレに向かうローカル線に乗っていたのです。
どおりで今までずーっと乗換で降りていたオースナーブリュックを使わなかったわけだ。
初めて逆方向から来たため、ハレの表示にびっくりして一つ前のハレ中央駅で間違えて降りてしまったのですね。
あーあ。慣れてると思って油断していきなり失敗。
しかも電車1時間に1本しかないし・・・
歩いて行くにもちょっと遠いし・・・
と思って駅前のバス停でバスの運転手さんにハレのテニスコートに行くか、と聞いたら
行く、というのでそれに乗ることに。
しかし、運転手さんが間違えたのか、なぜかわからないけどバス停でもない途中で降ろされ、
ここから違うバスに乗ってテニスコートまで行け、とのお達し。
人口が多い街と違って、バスも時刻表があるかないかくらいのお土地柄。
途中で降ろされたとはいうものの、さっきの駅よりは少しはテニスコートに近づいたはず。
天気もいいし歩くか、とグーグルマップに感謝しながら見知らぬ道をとぼとぼと歩きます。
テニスコート近いはずなのに全然知った景色にあわないなあ・・・
見渡す限り畑と緑と草原とたまに住宅。
グーグルマップでは大会会場はこの近くのはずなのに・・・
と思って一つ小道を曲がったら、
あ、なんかこの小道知ってる感じ・・・
こんなに細い道なのにガードマンさんなんかも立っている・・・
あー、これはハレのコートから隣接のホテルへ行く道だ!
と思ったら、いつも駅を降りて会場入り口まで歩いていた道が見えてきました!
いつもと反対側から来たら、会場に来る道のりもいつもと逆側から来たようです。
当たり前だけどこっち側から来る人なんて誰もいない。
やっと知っている道にたどり着けてほっと一安心。
来てしまえば、普段なら絶対通らない逆側から来たのもちょっとした笑い話。
まずはあっち側から入場口通過して会場に入らねば。
早速テニス選手と思しき人が目の前を通り、さっきまでとぼとぼ一人で草原を歩いていたのが嘘のよう。
一気にテニスモードに入ります。
私はこれから1週間分の宿泊荷物を持ったまま。
こんな大きな荷物を持って会場には入れないので、このトンネルの先にある荷物預かり所で
荷物を預かってもらいます。
独立した小屋で1-2名の係員さんが常駐、荷物も無料で預かってもらえるので安心です。
ハレ【テラ・ヴォルトマン オープン】会場到着
そんなこんなでやっと入場!
入ってすぐドーンと見えるセンターコートの掲示板と選手の旗。
ハレに来たなーって感じです。
今回は今日から決勝戦までまる8日間、たっぷり楽しめるので初日は焦らずグッズを買ったり、会場をのんびり楽しむ予定。
そしてもちろん招待状をもらったレジェンドの試合観戦も。
至る所にいるフェデラー【フェデラー通り】も健在
まずはウイルソンラケットの所にフェデラーと錦織。
フェデラーも錦織もこのハレの大会では複数年契約を結んでいるのに、二人とも長期のケガで
出場できません。
残念・・・
そして9月のレーバーカップを最後に引退を表明したフェデラー。
ナダルと号泣の様子は見ているこちらも涙に誘われました。
引退に伴ってこのフェデラーモデルラケットも近々消滅してしまうのでしょうか・・・
思い起こせば、私がこのハレの大会を定期的に観戦するようになったのは、
引退前にフェデラーのプレーを生観戦したいというのがきっかけでした。
思ったよりずっと長くプレーしてくれ、私もおかげで何度も彼の素晴らしい
プレーを観戦することができました。
特に一番前のボックス席で観戦できたことは本当に良かったです。
これは今年の目玉出場選手たち。
出場予定だったズべレフは残念ながら直前の大会の大けがで、出られないけど。
このポスターは大会初回分から全部並んでいて、毎年ひとつずつ増えていきます。
そして過去に行われた大会の目玉選手たち。
左から2021年、中止の2020年を抜かして、2019年と2018年。
大会の名前が違うのがわかります。
そして中心にいるのはフェデラー。
この大会はウインブルドンの前哨戦としてフェデラーのお気に入りだった大会。
何度も優勝を重ねて、大会敷地内にフェデラー通りができたほど。
ご覧の通り、もちろん今でもフェデラー通りは健在です。
フェデラー通りはコートからホテルに行く間にある道。
選手の通り道でもあります。
ちょうど選手がファンにサインしていました。
ドイツの大会ではこのように選手とお客さんの距離が近くて気軽に話しかけられる雰囲気が多いです。
私も20年以上前初めてシュツッツガルトの試合観戦に行って、ファンの選手に写真を撮ってもらって、サインをもらったことを思い出しました。
この人も選手かな。。。
よく試合観戦に来る割に普段テレビ観戦はしないので、はずかしながらあまり選手の名前存じ上げてないのです。
ひととおり会場を見て回ったあとは天気もいいし、とりあえずビール飲んでひとやすみ。
降りる駅を間違うアクシデントを乗り越え、やっとテニス会場にたどり着いたわけですから。
うわ、またフェデラーがいます。
一体これはなんだろう。
レジェンドクラブ?
一般客が建物の中に入れそうな感じではないけど、関係者用のラウンジでもあるのかな。
ビールを飲んで一休みしたので、センターコートに行ってみます。
センターコートはまだガラガラ。
ちょうど最終予選が始まったところみたいです。
コートの様子はわかったので、ひとまずセンターコート出ます。
次は第一コートへ。
第一コート
第一コートでも最終予選をやっていました。
第一コートの方が選手が近くで見えて楽しいので、こちらでしばらく観戦。
やっぱりプロは躍動感がすごいですね。
手首の柔らかさと力強さも。
そしてジャンプ力も。サーブでこんなに跳べるとは。
第一コートはセンターコートに隣接しています。
向かいにセンターコートが見えます。
試合が終わるまで観戦してその後は再び一休み。
本選が始まると試合観戦でなかなかゆっくりできないので、予選の今日はそんなに焦らずのんびり。
2019年にはこの場所はこんな海岸沿いにある砂浜ではなかった気がする。。。
コロナ渦の間にリニューアルしたんですね。
天気もいいし、なんかリゾート地にいるみたいです。
この場所にはこの赤いアルコールがピッタリなので、とりあえず飲みながらゆっくりくつろぎます。
一休みしたら、テニスグッズを見に行く事にします。
そろそろラケットを新調したいし。
と思ってラケットを見に行ったのですが、一応候補は絞っていたのですが、どうも自分にピッタリするものがなく。
その代わりといってはなんですが、ウエアの種類が豊富だったので、ウエアをいくつか試着して購入しました。
こういうのんびりウエアを買う時間も本選が始まったらなくなるだろうから、今のうちに。
そうこうしているうちに16時からのレジェンドの試合時間が迫ってきました。
センターコートのレジェンド試合観戦
レジェンドの試合、組み合わせの予定では
トミー・ハ―ス(Tommy Haas)/ユーネス・エル・アイナウイ(Younes El Aynaoui)組
対 トーマス・ムスター(Thomas Muster)/マンスール・バーラミ(Mansour Bahrami)組
でした。
しかし、当日はトーマス・ムスター選手が出られなくなり、代わりにアンドレイ・メドベデフ(Andriy Medvedev)選手が出場になりました。
トミー・ハ―ス(Tommy Haas)/ユーネス・エル・アイナウイ(Younes El Aynaoui)組対 アンドレイ・メドべデフ (Andriy Medvedev)/マンスール・バーラミ(Mansour Bahrami)組
選手が変更になっても、楽しい試合になることでしょう。
レジェンドの試合はショー要素が多いのです。
4人揃ったとこでコイントス。
さてさて、どんな試合になることでしょうか。
ハレの大会のレジェンドでは地元ドイツのトミーハ―スがよく出場してくれます。
現役時代見ていた世代なので懐かしいです。
レジェンドの試合は現役とは違うので、もちろん現役張りの素晴らしいショットやプレイもありつつ、また抜きショットや相手の意表をつく下からのセカンドサーブなど、観客が盛り上がるようなショー要素も見せてくれます。
試合は接戦で第一セット5-5です。
こんな接戦にも関わらず、ここで再びレジェンドならではのエンターテイメント要素が。
なんとこの場面でボールボーイをコートに入れてプレイするように勧めたのです。
赤い制服を着たボールボーイの2人がコートへ。
そのまま数ポイントプレイします。
彼らにとっては思い出深い場面になったことでしょう。
第一セットはトミー・ハ―スとユーネス・エル・アイナウイ組が7-5で取ります。
第2セットはユーネス・エル・アイナウイのサーブから始まります。
レジェンド世代はフットワークに関しては現役世代ほどではありませんが、一つ一つのショットは現役世代と同様素晴らしいので、ここ一番ではやはり見ごたえがあります。
第2セットはアンドレイ・メドべデフ とマンスール・バーラミ組が勝ち、セットカウント1-1のタイに。
第3セットはタイブレーク対決になります。
接戦の末タイブレークはトミー・ハ―スとユーネス・エル・アイナウイ組が勝利します。
試合終了でお互い挨拶する4人。
勝利したトミー・ハ―スとユーネス・エル・アイナウイ組のトロフィー授賞式があり、レジェンド試合は終了。
本選開始前の1日を充分に楽しんだ私も今日はこれにて終了。
会場を出て、宿泊先のホテルに行く事にします。
何といっても今回は8日間の長丁場。
最初から飛ばすと疲れますから。本番は本選の明日からです。
初日観戦終了
来るときは降りる駅を間違え、反対側から来てしまったので、帰り道で初めていつも通り道順から帰ります。
イベントセンターの名前は昨年までのOWL EVENT CENTERの名前、垂れ幕は今年からの名称TERRA WORTHMANN OPENとなっています。
そうそう、この駅は単線のため、同じ路線に交互に逆方向からの電車が来ます。
私がこれから向かうホテルはDissenの方向にあります。
駅の名前はHalle(Westf.) OWL-Arenaとなっていました。
この駅も以前はGerry Weberの名前でした。。。
スポンサーが変わってしまったのですからもちろん当たり前なのですが、長年ゲーリーウェーバーオープンに慣れていた身としてはやはり寂しい気持ちもあります。
今日買ったウエアもこのようにOWL ARENAの袋に入っていました。
駅からホテルまでちょっと歩くのですが、そこでアクシデントがありました。
グーグルマップで示された道を歩いていると、どうもそこは車専用道路だったようなのです。
しかし、徒歩でどの道を通ればいいのか周りに他の道路が全くなく、途方に暮れる私。
目的のホテルはこの道を歩いてすぐの場所にあるのです。
ホテルへ向かう他に道がないので仕方なくマップが示す道の端を歩こうとしたら、反対路線を走っていた車の運転手さんが「この道を歩くのは危ないよ」と声をかけてくれました。
そしてどこまで行くか聞いてくれて、近くだと分かるとUターンして戻ってくれて、私をホテルまで送ってくれたのです。
20代前半くらいの若いお兄さん、親切で本当に助かりました。
ドイツでは階段で重い荷物を持っていたり、ベビーカーや車椅子の人がバスや電車に乗る時、
見知らぬ人であってもそばにいる人が助けてくれるという素敵な文化があります。
今回もそれに助けられました。お兄さん、ありがとう!
おかげで無事にホテルに到着することができました。
今日は一日疲れたので急いでチェックイン。ホテルの人に徒歩で駅に向かう道も教えてもらい一安心。
お腹が空いたので併設のレストランで食事をすることにします。
これが一週間お世話になる部屋。
併設のレストラン。
まずはビールで今日一日をねぎらう。
そして気分は肉だったので、がっつりした肉料理を注文。
これにてハレテニスの初日は終了です。
明日からはいよいよ本選、誰が勝ち残るのか、どんな試合になるのか楽しみです。
続く
ドイツで快適な生活を送るために
ハレのテニス観戦の初日、とても楽しい一日を過ごすことができました。
来る途中でアクシデントがあったものの、旅の途中でもその時の状況に合わせて臨機応変に楽しい旅ができるのはドイツ語を習得したおかげです。
現地で生活していて日々実感するのは、現地の言語ができて損することは一つもないということ。
もしあなたが効率よくドイツ語を学びたい、と思ったらぜひ私が書いた
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