2019年6月
フレンチオープンで圧倒的強さを見せたナダルの余韻もなんのその、すぐまた次の大会が始まります。
優勝した翌日から移動して次の大会に参加することも珍しくないテニス。
しかも勝ち進むと一週間戦い続けるのです。
テニスのトップ選手のスケジュールのなんてハードなことか。
ドイツのハレで行われる大会は、フレンチオープンから1週間後の6月17日に始まります。
こちらはクレーではなく、芝の大会です。
7月に行われるウインブルドンの前哨戦としてピッタリの大会。
ロジャーフェデラーが大好きで毎年出場している大会でもあります。
今年久しぶりにフレンチオープンに出場して、素晴らしい試合を見せたフェデラーですが、芝が得意なフェデラーの焦点はやはりウインブルドン。
その前哨戦のハレで一体どんな試合を見せてくれるのか。
昨年のこの大会は惜しくも決勝で負けてしまったフェデラーですが、この調子から行くと今年はおおいに期待できます。
(昨年の決勝の様子はこちら)
縁があって、毎年のように行っているこの大会ですが、今年は準決勝に行ってきました。
実のところ数日前まで全く行こうと考えてなかったのですが、ドローを見ているうちに急遽行きたくなって、気づいたらその日にチケットを買っていました。
しかも今回は思い切って一番前の席を購入!
4大大会では買おうと思っても買えない(即完売と価格の2つの面で)最前列ですが、ハレの大会では頑張れば買えてしまうのが素晴らしいです!
2019年の観戦目的【フェデラーの試合を最前列で見る】
いつからかははっきりと覚えていませんが、2012~2013年ごろから毎年のように観戦に行っているハレのゲーリーウエーバーオープン。
しかし実はハレの試合は前もって【今年は行くぞ!】と決めて行くケースはまれで、ほとんどの場合直前に決めています。
出場選手のチェック、彼らの勝敗、試合スケジュールなど様子を見ながら【明日の試合は見たいな】と思ったら前日にチケットを購入することもあります。
宿泊施設があまりないので、泊りの予定であれば事前の準備が必要ですが、日帰りであれば直前に気軽にチケットが購入できるのです。
私はいつも以下の公式サイトからチケットを購入しています。
https://www1.gerryweber-open.de/
2019年の今年もそのパターンでした。
フレンチオープン決勝を見たばかりということもあり、今年は実はハレの試合に行く気は全くありませんでした。
といいますか、大会日程すらチェックしていませんでした。
しかし、大会開始直前、たまたまテニス仲間とハレの大会の話題になり、そのあと出場選手をチェックしたら豪華な顔ぶれ。
フェデラーはもちろん、フレンチオープン準優勝のティエム、ズべレブ、錦織と試合を観戦したい選手が4人も出場表明しています。
現金なもので、ウエブサイトを見ていたらついつい行きたくなってしまいました。
去年まで住んでいたハンブルクからデュッセルドルフに引っ越しした私ですが、幸いなことにハレまでの距離はどちらからでもそれほど変わりません。
木曜日だったら見たい選手の試合全部見られるかもしれないけど、一方的になる可能性があるしなあ。
でも決勝だと1試合しか見れないから、やっぱり土曜日の準決勝がいいな。。。
いつもだったらこの時点で即チケットを購入していますが、今回は希望がありました。
そうなのです。
約20年間のドイツ生活で、これまで大小さまざまなテニス大会の観戦をしてきました。
ヨーロッパだけでなく、アメリカのUSオープンにも2度ほど行っています。
お気に入りの選手や数々の一流有名選手、自由席が多い緒戦の試合ではたびたび一番前のベストポジションを陣取り彼らの試合を堪能していました。
好きな選手の練習を見に行き、一番前に張り付いてずーっと練習風景を見られるのも現地観戦のだいご味の一つ。
今は引退してしまった選手がレジェンドの大会でプレーをしているのを見ることもできます。
そしてなにより、しばしば歴史的と言われるような素晴らしい試合を現地で生で観戦できるのはやはりテレビ観戦とは全然違う楽しさがあります。
今年の全仏の準決勝と決勝戦も本当に素晴らしい試合で、生観戦できてとても嬉しかったです。
昔だったらそれで充分満足していたと思うのです。
しかし、先日の全仏決勝を観戦していて、わくわく観戦しながらも、ちょっとした違和感というか物足りなさを感じました。
試合中の選手をちょっと遠くに感じてしまったのです。
「ひょっとしてこの席から見てるより、プレーの細かいところはテレビ観戦の方がちゃんと見られるのでは・・・」
現地観戦は確かに楽しい。
テレビ観戦とは違う体験がたくさんできますし、私はこれからも観戦に行くと思います。
しかし【試合だけをじっくり見たいなら、テレビの方がよく見れちゃったりして】と感じてしまうのも正直事実。
これを考えると、一番いいのは【観戦に行っていい席で見ればいいんじゃない?】ってこと。
そして、どうせなら最前列で見たい。
そうすれば問題は一挙に解決します。
テニス観戦のだいご味
考えてみると、今まで試合の後半戦の白熱した試合を最前列で見たことはありませんでした。
序盤戦や席の決まってないコートでの観戦や練習を含めると、今までほとんどのお気に入りの選手のプレーを間近で見ていますが、試合が白熱してベストプレイが頻発する後半戦でいわゆるスター選手の試合を間近でみたことがなかった。
若いころと違って、前半戦に行ってお気に入り選手を探して練習を見たり、つたない英語を駆使して話しかけたり、一緒に写真を撮ってもらったりする気分はもうありません。
選手と個人的に知り合いになるより、やっぱり純粋にプロである彼らの【素晴らしいパフォーマンスをより近くで見たい】という気持ちが大きくなってきました。
かと言って、4大大会の特等席はチケット争いも厳しく、値段も高価で流石に簡単に手が出ません。
しかも、テニスは前もって後半戦のよい席のチケットを購入したとしても、そこまで自分のお気に入り選手が勝ち残るとは限らない、観客泣かせのスポーツなのです。
その辺のバランスがよくねらい目なのは4大大会ではなく、マスターズの試合だと思いますが、今回のハレの大会も悪くはありません。
準決勝だったらそこそこ白熱した試合になるはず。
一番当たりはフェデラー・ティエム・錦織・ズべレブの準決勝2試合を見ることですが、
そううまくはいかないとしても4人のうち2人の試合が見られたら満足。
できたらフェデラーには残っていてもらいたいけど、私が観戦したハレの試合ではフェデラー率100%ですから、これは問題ないはず(と思いたい)。
そう思ってチケットを見ていると、準決勝でぽっかり最前列が一つ空いていました。
【これは買うしかない!】
そう思って、ついに初の最前列席を購入したのでした。
値段は190ユーロだったかなあ・・・高く感じるかもしれませんが、フレンチオープンの男子より安い女子決勝の大分後ろだった2番目のカテゴリーより安い値段です。
これならば買う価値ありです。
しかし・・・翌日錦織棄権、翌々日ティエムも棄権を表明
購入した日はうきうきしていました。
しかし、それもつかの間、なんとチケット購入した翌日に錦織が棄権を表明します。
実はこの大会は錦織にとっては鬼門の大会。
いいところまでいっていながら、3年連続途中棄権。
全仏の後、ハードスケジュールで疲労のピークなのでしょう。
全仏できつい試合を乗り越えて活躍したこともあり、今回も棄権かと心配していたのですが、昨日までは出場表明していたので、それがチケット購入の決め手の一つでもあったのに。。。
まさかの翌日棄権表明・・・
そのうえ、その翌日まさかティエムまで棄権表明。
これは予想外でした。。。
全仏で死闘を繰り広げたティエムをまた見られるのを楽しみにしていたのですが、、、
でもあれだけの試合を戦ったのでやはり疲労がたまってしまったのでしょう。
次にはウインブルドンが控えているわけですし、気持ちはわかります。
しみじみと実感した出来事でした。
とこの時はがっかりしましたが、結果フェデラーの試合を最前列で見られたわけですから、チケット購入は正解でした。
フェデラーと錦織【むこう3年間大会出場契約更新】
余談ですがこの時期大会側から、2020年から3年間、フェデラーと錦織が再びハレの大会と3年契約を結んだとのアナウンスがありました。
ということは、すなわちフェデラー40歳まで現役表明。
錦織も度重なる棄権でてっきり契約更新しないと予想していたのですが驚きの更新。
2人とも更なるハレでの活躍を祈るばかりです。
どちらにしても観戦日が楽しみです。
ゲーリーウエーバーオープン改め【ノヴェンティオープン/ Noventi Open】
ハレのゲーリーウエーバーオープンは、1993年から2018年まで25年間続いてきた大会です。
しかし今年からノヴェンティオープンと名称が変わりました。
今までのスポンサーであるゲーリーウエーバーさんは、もともとドイツの衣料品店なのですが、会社が経営不振で2019年につぶれてしまったためです。
今年の初旬、そのことを知った時私は、スポンサーさんには気の毒ですが、【ハレの大会は一体どうなってしまうのか?】と、そちらが心配でした。
結果として、スポンサーが変わり大会は継続、【ノヴェンティオープン】の名で新しく出発となったのです。
準決勝当日
いよいよ準決勝の日がやってきました。
錦織・ティエム棄権の中、お目当て一人であるズべレブは残念ながら前日敗れてしまい、準決勝に残ったのはフェデラーのみ。
でも一番見たかったフェデラーが残ったので満足です。
当日はたまたまテニスの同僚が数人同じ日に観戦に行くということがわかり、その一人の方の車に便乗することになりました。
これまでのハレ通いで初の車での旅です。
直接現地に行かれるので、乗り換えがある電車より早く着くものの、会場近くの駐車場確保が難しいようで、早めにデュッセルドルフを出発しました。
その甲斐があって、無事に会場近くの駐車場に停めることができ、会場で試合開始までゆっくりすることができました。
新しいラケット候補を発見
一人で来ても自分のペースで動けるので全く苦ではありませんが、テニスの同僚と来るのもまた違った良さがあります。
まず最初からビール・ワインとともにゆっくり話しながら腹ごしらえができます。
そして一緒にテニスショップも回れます。
フレンチオープンでウエアなど結構買ってしまったので、ハレでは何も買うものはないと思っていました。
でもテニス仲間と一緒に回っているうちに、一つ欲しいものがあったことを思い出しました。
それは・・・ラケットです。
とは言ってもウエアや小物などのグッズと違って、ラケットは大会仕様の特別ラケットがあるわけではありません。
ハレで売っているラケットも普通のスポーツショップで売っているのと同じなので、本当のところどうしてもここで買う必要はありません。
ただ、約半年ぶりに新しい土地でテニスを再開したこと、今のラケットを買ってから数年たっていることから単純に、【そろそろ新しいラケット買いたいなあ】と思っていたのです。
そこでテニス仲間とのショップ巡り。
できたら今使ってるラケットと同じメーカーがいいかなと思ってるんだけど。
このタイプがFujikoさんのプレースタイルに一番合ってると思うし、このモデル出たの去年だから、ニューモデル出るまでにまだ1年くらいあるし。
それでこの価格でガット2本ついてくるなら、今買い時じゃないかな。
それだったらこれ試してみようかなあ。
同じメーカーだから外れることはないと思うし。
これで自分に合ったグリップサイズがあればここで買って帰ろうかな。
という感じであっという間に私に合いそうなラケットを見つけることができました。
一人だと、自分に合うラケットを見つけるのがなかなか難しいのです。
仮に普通にショップに行ったとしても店員さんからアドバイスはもらえます。
でも私のテニスを知らない店員さんから一般的なアドバイスをもらうのと、私のプレースタイルを知っているテニス仲間から自分に合ったアドバイスがもらえるのとでは全然違います。
一緒にショップをまわることができて、とても良かったです。
幸い私のグリップサイズもあり、すっかりここで買う気になりました。
今からラケット持って歩くとかさばるから、帰る時に買うことにするわ。
試合観戦前から欲しいラケットが見つかってウキウキです。
テニス仲間のありがたみを実感!
試合観戦に続く。
当ブログの人気記事「ドイツ語会話で必要な文法はこれだけでいい!」を改良し、わかりやすくまとめました。
テキスト部分と学習ノートの2部にわけ、例文も盛りだくさんです。
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ハイデルベルク大学修士卒業・ハンブルクの企業で代表を務め、社内ベンチャーで異業種起業をして繁盛店にする。
記事執筆・翻訳通訳・ドイツ語個人レッスン経験あり。
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