2020年8月。
ドイツではコロナ渦も少し落ち着き国内旅行は出来るようになりました。
それで行ってきたのはドレスデン。
初日は旧市街でツヴィンガー宮殿内の美術館、地元名物のアイアーシェッケなどを堪能。
2日目の今日、行くのはドレスデンから約1時間の郊外。
ケーニッヒシュタインという城塞とスイスザクセン国立公園の珍しい奇石群、そしてそのハイライトともいえる天空の橋バスタイ橋を見に行く予定です。
朝8時過ぎにホテルから徒歩で中央駅に向かいます。
旧市街→ベルリンにもないアンペルマン娘→中央駅
この信号機をみて、不思議に思った人はアンペルマン通です。
ドレスデンで驚いたのは、ベルリンにもないアンペルマンの女の子型の信号があったことです。
アンペルマンとはもともと東ドイツにあった信号機で、信号の人の形が普通の信号の人型よりも可愛らしいということで人気になりました。
アンペルとはドイツ語で信号という意味で、信号の人、という意味でアンペルマンといいます。
女の人バージョンはアンペルマンと区別をつけるためにアンぺルフラウと言ったりします。
フラウというのがドイツ語で女の人を表すからです。
アンペルマンは東ドイツから西ドイツに残った数少ないものの一つで、アンペルマンモチーフは信号だけでなく、数々のグッズになっています。
ベルリンにはいくつものアンペルマンショップやレストランまであるのです。
もともと男の人と女の人の2種類の人型があり、男の人が青信号、女の人が赤信号になっています。
最初はその二つだけだったのですが、いつしか女の子のモチーフが現れました。
グッズだと男の人が緑(青)、女の人が赤で、女の子はピンクになっていることが多いです。
”アンペルマン娘”または”信号機女の子”という意味で”アンペルメートヒェン”とよばれたりもします。
色がピンクだと信号機に反映されないな、と思っていたのですが、なんとドレスデンにアンペルメートヒェンの信号機があったのです。
写真をみて、通常のアンペルマン信号機と違うのがわかるでしょうか。
(通常のアンペルマンの形はこちらのベルリンバージョンで見られます。)
娘バージョンでは、通常のアンペルマン信号機と違って赤も青もどちらもアンぺルメートヒェンが使われていました。
こちらは青バージョン。
赤と違ってアンぺルメートヒェンが横向きになっているのがわかるでしょうか。
ベルリンにもない女の子バージョンがドレスデンにあるとは!
と、最初はびっくりしましたが、よく考えたらドレスデンはかつての東ドイツ。
もともとアンペルマンがあったのは東ドイツなので、ドレスデンにベルリンにないバージョンがあっても不思議はないのかもしれません。
そんな小さなサプライズがありつつ、中央駅に向かいます。
ドレスデン中央駅→ケーニッヒシュタイン
ドレスデン中央駅に到着です。
こちらもゴチック建築って感じでカッコいい建物です。
私たちが乗るS1は9時ちょっと前に出発です。
最初はケーニッヒシュタインという城塞を見に行きます。
そのあとスイスザクセン国立公園のバスタイ橋を見に行く予定。
まだ時間があるのでパン屋さんで買った朝食をかじりつつ電車待ち。
電車に乗り込んでいよいよ出発。
車内から見える景色がいいですね。
出発してすぐ自然たっぷりの緑の景色が広がります。
これが後で行くスイスザクセン国立公園の奇石の一部。
これらの岩はエルベ川の浸食でできたとても珍しいものなのです。
バスタイ橋というのはその中で一番見ごたえのあるメインの場所。
ずーっと先に、バスタイ橋が見えているのがわかりますか。
あとであそこまで行くと思うとワクワクします。
車窓からのエルベ川。
小一時間の旅で、無事目的地であるケーニッヒシュタイン駅に到着です。
こじんまりした無人駅です。
次はケーニッヒシュタイン城塞行きのバスに乗ります。
駅を出てすぐ近くにインフォメーションがあったので、そこでバス乗り場の場所を聞きました。
バス乗り場は目の前にあったので、駅から歩いて10分もかからずバス乗り場に到着しました。
ケーニッヒシュタイン駅→ケーニッヒシュタイン城壁
このバスはケーニッヒシュタイン城塞に直通する専用バスです。
やってきたバスも一番的なバスではなく、観光バスに近い二階建てのもの。
乗り込んだバスの二階から移る外の景色。
まだ出発前です。
こちらが専用バスチケット。
私たちは往復を購入しました。
出発です。
上の方にこれから行くケーニッヒシュタイン城塞がちらっと見えます。
バスで15分も走ったでしょうか。
あっという間にケーニッヒシュタイン城塞の駐車場に到着します。
ここでバスから降ります。
ここから駐車場から城塞の目の前まで連れて行ってくれる城内バスに乗り換えます。
もうお城はすぐ近くなので歩きたい人は歩いても行かれます。
私たちはバスに乗りました。
(乗車料金は先ほどのバスチケットに含まれていました)
ケーニッヒシュタイン城塞
バスを降りると目の前にもう城塞がそびえたっていました。
入り口は左側だったので、そちらの方へ向かいます。
跳ね橋を渡ると城内に向かう、っていう気分が高まります。
城壁を見ると、自然の岩と人口作業の部分を上手に混ぜたように見えます。
この先が城内への入り口になります。
私たちはネットで入場券を買っていたので並ぶことなく城内へ。
眼下には緑が広がっています。
いいお天気です。
門をくぐるといかにもお城って感じでわくわくします。
いよいよお城の中へ。
いつも思うけど当時の技術でいったいどうやってこんな大きいものを作ったのだろう。
人間の頑張りとどうにかしようとする力は凄いものですね。
入り口を抜けると、外に出ました。
これらの様子とケーニッヒシュタイン城塞という名前からすると、お城だけがあるわけではなく、
小さい自治体という感じで多くの人が普通に生活していた空間でもあったように感じます。
最初に見つけた建物の中に入ってみると地下につながっていました。
この地下にとっても大きいワイン樽があったようです。
これがその時のワイン樽の絵です。
みて下さい、この大きさ。
今は残念ながらワインの樽は残ってはおらず、昔その樽があった地下を見てきました。
その時の名残か、小さいというか、普通よりちょっと大きいくらいのサイズのワイン樽がありました。
これをみて現存する木製のワイン樽の中では世界一を誇るハイデルベルク城のワイン樽を
思い出しました。
ここのワイン樽が現存していたらこっちが世界一だったのかな。。。
城塞の外
ケーニッヒシュタイン城塞の全体像がありました。
このような感じで、高い城壁の中に入ると建物ばかりではなく、中庭が広い印象です。
一つの小さな町のように、ここで普通に生活していた人がいるのが感じられました。
戦う戦士ばかりが住んでいるお城ではなかったのです。
とは言っても全体は歩いて回れる範囲の広さ。
城塞の外側を一周してみます。
周りは緑で囲まれています。
壁の外には後付けされたエレベーターがありました。
これでレストランの食材などを運んでいるのでしょうか。
人間用ではなく、物販用のようでした。
こういう城壁の形、いかにもお城って感じがします。
そしてお城のそばにあるエルベ川。
青い空に川と緑と森と高台の自然の組み合わせがとてもいい。
そしてそこの混じる建造物。
素朴なお城ですが、自然の中にあると目立ちます。
当時の人間が自然の中で生きられるように
一生懸命作ったんだなあ、と感じられます。
もうちょっとで回れるところはだいたい一周かな。
さっきみていたお城の一角が近くなってきました。
最初に入ったお城の入り口が見えました。
それにしてもお城って形が複雑でなかなか位置がつかめません。
簡単に攻められないようにわざと複雑な造りになっているのかな。
城塞の展示
外側を見終わって、中庭に戻ってきました。
すごく凝っているわけではないけれど、自然な感じで手入れがされていて
いい感じです。
いろんな色のアジサイが隣同士に並んでいたのが印象的でした。
アジサイって土地の土壌で色が変わるってきくけど、こんな色とりどりのアジサイが
一ヵ所にあるって、どうやって手入れしているのでしょう。
やっぱり気を使ってすごく手を掛けているのかなあ。
城壁の建物の一つで展示館がありました。
せっかくのなので中に入ってみます。
建物の中から見える城塞もなかなか趣があります。
行進の様子。
戦う兵の更新だけでなく、後ろには彼らの世話をする戦いをしない一群もいます。
彼らの持ち歩く荷物を見ると移動は生活と密着していると感じました。
肖像画と陶器と武器が一緒に飾られている不思議。
突然当時の様子を表した現代っぽい影絵がありました。
全体のテイストとはちょっと違いますが可愛らしいです。
当時のキッチンの様子を模したもの。
当時の生活感がわかって、私は結構好きです。
そしてコンロのタイル。
昔のタイルってどうしてこんなに可愛らしいのでしょうか。
タイル好きの私にとってはこういうのを見られるのは嬉しい限りです。
典型的ドイツ料理とビールで休憩
城塞を一通り見て、展示も見終わって大満足。
ちょうどお昼の時間になったので、城塞の中のレストランで昼食がてら休憩。
典型的なドイツ料理を楽しみました。
この後は城塞を後にして、本日二つ目の目的地へ向かいます。
城塞から再びバスに乗ってふもとまで戻ります。
乗ってきたバスを降ります。
そして歩いてケーニッヒシュタイン駅に戻ります。
駅のそばからケーニッヒシュタイン城壁が見えました。
これから行くのは電車に乗ってひと駅の、同じくドレスデン郊外にあるスイスザクセン国立公園。
エルベ川の浸食でできた珍しい奇岩とその中のハイライトであるバスタイ橋を見に行くのです。
続く