ドイツ国内プチ旅行2泊3日【ドレスデン】初日

2020年8月。

ドイツでコロナ渦により生活が一変したのは3月中旬。

6月くらいからだんだん緩和政策が始まり、8月はドイツ国内の移動や旅行は可能になっています。

そこで8月中旬、ドイツのドレスデンに2泊3日のプチ旅行をしてきました。

4月のイースター休暇に予定していたもののコロナ渦でいったん中止にした分のリベンジです。

コロナ状況は改善されており、緩和対策が行われているとはいえ、もちろん3月以前の状態に戻ったわけではありません。

マスク装着義務、至る所で人数制限、ソーシャルディスタンス、消毒は必須です。

飛行機も便数が激減しており、私も搭乗予定だった飛行機が欠航になり、行きはドイツバーンのICE、帰りは飛行機でと変則になりました。

しかし、旅行自体はとても素晴らしく、改めて旅行の楽しさと大切さを知った3日間でした。

今回はドレスデン旅行と、旅行を通じたドイツ国内のリアルな状況をご紹介しようと思います。

ドレスデンの見どころ満載の旧市街、そして世界で一番美しい牛乳屋さんがある新市街。

さらにドレスデン郊外のケーニッヒシュタイン城塞、ザクセンスイス国立公園のエルベ川の浸食によってできたとても珍しい奇石群、そしてそのハイライトともいえる天空の橋「バスタイ橋」。

くわえて素晴らしいのは、これだけ見どころ満載なのにも関わらず公共交通機関で気軽に行かれる利便性。

写真もたくさんご紹介しますので、ドレスデンを気に入った方はぜひ一度訪れてみて下さい。

全力でおすすめします。

デュッセルドルフ→ハノーファー→ドレスデンへ

ドレスデン旅行の初日、朝の5時51分の電車でデュッセルドルフから出発です。

まず最初にベルリン行の電車に乗り、ハノーファーまで行きます。

そこからは終点のドレスデンまでひたすら乗るだけ。

全行程約6時間の旅です。

朝5時台はまだ外は真っ暗、人もまばら。

駅員さんがマスクをしているのがコロナ前とは違う所です。

3月から全く遠出をしていなかったので、約半年ぶりのドイツバーンです。

人が少ないせいか、まったく遅れる事なく定刻通りにデュッセルドルフを出発しました。

走っている間にだんだん日が昇ってきました。

ピンクがかった空が綺麗です。

予定通り8時過ぎにハノーファー着です。

乗り換え時間があまりないので心配でしたが、定刻に着いたので

無事にドレスデン行きの電車に乗り換えることができました。

あとは4時間車内でのんびりしていれば到着です。

ドレスデン行きの電車は2階建てで、私は2階席を陣取りました。

先ほどの電車と同じく全然混んでいなかったので、4人席に一人で座ることができました。

途中駅で停車中の様子。

乗降者するみんながマスクをしています。

これは車内にいても同じ。

私も車内では基本的にずっとマスクを装着していました。

電車は結局最後の方まで空いていたのでよかったです。

大きな川が見えてきました。

ドレスデンを通っているエルベ川でしょうか。

予定通り12時半過ぎにドレスデンに到着です。

本来なら旅行シーズンで電車も町も混んでいて賑やかなはずですが、

やはり例年より全体的に静かに感じました。

ここで現地集合の友人と合流しました。

ドレスデン【最高に美味しいツヴィーベルクーヘン】

ドレスデンの中央駅から旧市街までは歩いて行かれます。

ゆっくり歩いても20分もあれば充分ではないでしょうか。

道も駅からまっすぐでわかりやすかったです。

私たちは旧市街の真ん中にホテルを取ったのでまずはホテルにチェックイン。

時刻はまだ13時ちょっと過ぎ。

チェックインは15時からだったのでとりあえず受付に荷物だけでも預かってもらおうかと思っていたのですが、ラッキーなことにすぐチェックインできました。

チェックインの後は遅いお昼がてらちょっと軽食を求めて外に出ます。

ドレスデンは実はドイツの冬に食べる伝統のお菓子”シュトレン”で有名な町です。

クリスマスマーケットではシュトレンで有名なお店がいくつも並び、この時期はシュトレン祭りといって、各店のシュトレンマイスターが集まって共同で毎年特別なシュトレンを作るそうです。

今回一緒に旅行する友人は、このシュトレン目的でドレスデンのクリスマスマーケットに来るほどシュトレン好き。

その友人曰く、この特別シュトレンは本当にとても美味しいそうです。

せっかくなのでいくつかあるシュトレンで有名なお店でカフェをしよう、ということでホテルに近い場所でカフェを探します。

でもカフェだけあって甘いケーキが主流で、私が今食べたい軽食も兼ねているカフェがなかなか見つかりません。

そこで軽食は妥協して、カフェの美味しいところに行こうと思い、バームクーヘンで有名というクロイツカムというカフェを選びました。

独立したカフェではなくて、ショッピングモールの一角にあるカフェです。

一度ドレスデンからミュンヘンに移転し、その後また本店をドレスデンにすべく戻ってきたカフェです。

今回の食の目的の一つはシュトレンともう一つ、ドレスデン地元名物のケーキ”アイアーシェッケ”を食べる事です。

シュトレンは主に冬の食べ物ですが、アイアーシェッケというのは見た目はチーズケーキと似ています。

味がチーズケーキよりカスタードクリームに近いようで、更に2層に分かれており、下の方は生クリームのように白い色をしています。

私も友人もアイアーシェッケは食べたことがないので、どこかのカフェで見つけたら絶対食べようと楽しみにしているのです。

クロイツカムはバームクーヘンが有名ですが、そういうお店なら他のケーキも美味しいに違いありません。

アイアーシェッケやシュトレンもあるかもしれないですし、ちょっとわくわくします。

かわいらしいカフェです。

内装も素敵。

バームクーヘンとアイアーシェッケがあったので早速注文。

ジャーン!

手前がバームクーヘンで後ろのたっぷりのクリームで隠れているのが

アイアーシェッケです。

見た目は本当にチーズケーキみたい。

アイアーシェッケの存在を知らなかったらチーズケーキだと思って見逃していたかもしれません。

食べてみるとチーズケーキとはやっぱりちょっと違います。

しかし、私はそこで黒板に書かれた文字に気が付きます。

「あ!ツヴィーベルクーヘンがある!」

なんと、軽食にピッタリなツヴィーベルクーヘンをここで発見!

ツヴィーベルクーヘンというのは、訳すと玉ねぎケーキで、

新玉ねぎで作ったケーキ状の形のものなのですが、

甘いわけではなく、どちらかというとピザに近い。

味はグラタンみたいで私は結構好きなのです。

新玉ねぎで作るので一年中あるわけではなく、秋の初めに新ワインと一緒の

時期に出てくる季節もの。

また、作るのが難しいのかどこのカフェにもあるわけではありません。

それがここにあったので喜んで注文しました。

それがこちら!

ジャーン!

なんとこんなにきれいなツヴィーベルクーヘン初めて見ました。

普通はそれこそチーズケーキみたいに三角に切った形で登場します。

味もお店によってそれぞれ・・・

このツヴィーベルクーヘンは見た目だけじゃなくて、今までで食べたツヴィーベルクーヘンの中で一番の味!

とっても美味しくて大満足!

私の中ではこのカフェはバームクーヘンでもアイアーシェッケでもなく、

すっかりツヴィーベルクーヘンのカフェになりました。

美味しいカフェはしょっぱい系の軽食もうまい!

時刻はもうすぐ15時。

お腹も満足したし、そろそろ本日の観光の目的地、1732年に建てられたツヴィンガー宮殿に向かいます。

宮殿には4つの美術館展博物館があってすべて行く時間はないので、

その一つである「アルテ・マイスター絵画館」に行こうと思います。

ツヴィンガー宮殿とアウグスト強王

ドレスデンでは多くの観光名所が旧市街にまとまっています。

全部歩いて行かれるので観光にはとっても便利です。

上の写真に建物をつなぐ通路があります。

これは、ツヴィンガー宮殿を作った当時の大権力者アウグスト強王と彼の愛人が行き来する通路だったそうです。

アウグスト強王はなんにでも精力的だったそうで、バロック建築の象徴と言われるツヴィンガー宮殿を始めマイセン陶器を誕生させたり、多くの芸術品を収集したりドレスデンを大きく発展させました。

その勢力はドレスデンだけにとどまらずポーランドにも進出したほど。

ありあまる精力のためか、愛人も多くいたそうでその数100人を超え、子供の数も300人を優に超えて400人近くと言われています。

主な愛人には家を与えていたといいますから、当時の彼の権力の大きさが想像できます。

宮殿内の「アルテ・マイスター絵画館」

この先にアルテ・マイスター絵画館があります。

17時の閉館まで2時間弱ありますので、充分に見て回れます。

コロナの影響で入場制限があったらどうしようかと思いましたが、

あっさり入ることができました。

持っていたバックが少し大きかったので、入り口で荷物は地下のクロークかロッカーに預けてと言われました。

荷物を預けて鑑賞タイム。

バロック建築にふさわしく、飾ってある絵画や内装も重厚な感じ。

圧倒されちゃいます。

これがお目当ての一つだった絵画。

ラファエロの「システィーナの聖母」

ドイツでは絵の下方にある2人の天使が有名で

色々なモチーフに使われています。

それほど芸術に詳しくない私でも知っているレベルです。

これだけ知られているモチーフだし、

てっきり天使の独立した絵画だと思っていました。

このときはじめて絵の一部分だとしってびっくりしました。

これがその天使たちです。

穏やかな天使ではなく、特徴がある顔つきをしています。

次に見たかったのはこちらの絵。

日本語ではリオタールの「チョコレート娘」というみたいです。

チョコレートというよりミルクを運ぶ娘って感じですけどね。

まずはこの2点を見て満足。

その後ゆっくりもう一度一回りして、他の絵もじっくり見て回りました。

中はそれほど混んでおらず、1時間半くらいで見終わったので、

17時の閉館まで外の庭を散歩していました。

晴れていてとてもよい天気です。

ちょっと暑いくらい・・・

ついつい日陰に引き寄せられます。

こちらは庭を通り越した裏からの様子。

アルテ・マイスターを出た後はちょっと旧市街を散歩してから夕食の予定です。

旧市街散策と夕食

旧市街はどこを見てもゴチック建築だらけで見ごたえがあります。

これはオペラハウス。

オペラが開催されていたらぜひ行きたかったのですが、残念ながら今は休演の時期。

しかも工事中ということで全容が見えなかったのはちょっと残念。

これは先ほど紹介したこの町を発展させたアウグスト強王の壁画。

真ん中の道の上のバラを踏んでいる馬に乗っているのがアウグスト強王です。

何気ない窓の飾りも可愛いです。

道の先に橋なのかアーチ型の何かが見えるので行ってみます。

アーチの上に登ってみました。

これがアーチから先ほどの道路をみた様子。

反対側にはエルベ川があります。

左手の橋の先には新市街があります。

明後日行ってみる予定です。

こちらはアーチの右手の様子。

簡単に旧市街をぐるっと一回りして、食事は出発点に戻って旧市街で食べました。

といってもさっき美味しい軽食を食べてから4時間くらいしか経っていません。

選んだのは地ビールと軽めのドイツ料理。

食べ終わった時もまだ20時前。

まだ少し早いですが、今朝は暗いうちに起きてドレスデンまできたので少し疲れ気味。

明日はちょっと遠出する予定ですし、本日は早めにホテルに戻ることにしました。

旧市街の真ん中にホテルを取るとこんな時とっても便利。

友人とも久々に近況報告をし、盛りだくさんのとても楽しい一日でした。

明日は朝からドレスデン近郊のお城とスイスザクセン国立公園に行く予定です。

今日とはまた違った景色が楽しめる事間違いなしでとても楽しみです。

続く

2020年8月。 ドイツではコロナ渦も少し落ち着き国内旅行は出来るようになりました。 それで行ってきたのはドレスデン。 初日は旧市街でツヴ...
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ハイデルベルク大学修士卒業・ハンブルクの企業で代表を務め、社内ベンチャーで異業種起業をして繁盛店にする。

記事執筆・翻訳通訳・ドイツ語個人レッスン経験あり。

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