ドイツ語は、英語と似ているところもありますが、もちろん違うところもあります。
今回は、知ってお得な三つのドイツ語の決まり!
たった三つを知っているだけで、ドイツ語の理解がグンと早まります!
ドイツ語の名詞は”大文字”から始まる
ドイツに住み始めると、役所や保険会社、家の管理人、銀行から手紙やお知らせが山ほど届きます。
最初はドイツ語もあまりできないし、一体何が書いてあるのかよくわからない。
誰かに聞きたいけど、一体何を聞いたらいいのか、そもそもこれが大事な書類なのか、ただの広告で捨ててしまっていいものかさえも、よくわからない。
急ぎか急ぎでないか、返事が必要なのかそうでないのか。
それによって、反応も変わってきますよね。
せめて、自分で何のことについて書いてあるのかだけでも知りたい!
そう思うことはありませんか。
次の三つの規則を知っていれば、それが可能になります。
何のことについて書いてある文書のか、あっという間にわかるようになるのです!
規則1
その①: ドイツ語の名詞は、文中にあってもいつも大文字で始まる。
英語では、文の初めが大文字ですが、文中の単語は大抵小文字で書かれています。
ドイツ語でも、文の初めは英語と同じで大文字で書きますが、その他に、文中であっても、名詞は大文字で始まるのです。
例えば、住んでいるマンションの管理会社から、こんなお知らせがあった時。
Die Änderung der Messung Ihres Wärmeverbrauchs (Heizung)
・Die Ablesung findet außerhalb des Mietobjektes statt
・Keine Kosten für Nachablesungen
・Sehr gute Selbstkontrolle durch übersichtliches Display
何これ、宇宙語?
全然わかんない(@_@。。。。
一体、何が書いてあるんだろう・・・
もしとても大事な事が書いてあったら、知っておかないと困りますよね。
でも、心配いりません!
大事な単語さえわかれば、あなたにもすぐ何が書いてあるのか理解できます!
要するに、単語を一つ一つ調べていくと切りがないので、大切な単語だけささっと調べてしまえばいいのです。
そんなこと言ったって、そもそもどれが大切な単語なのかわからないよ~((+_+))。。。
大丈夫、ここで、規則①が役に立ちます。
・文章の中で大切なのは名詞です!
・特に、文章の一番最初にある名詞が大切です!
・ドイツ語の名詞は大文字で書かれている→つまり、文の中の最初の大文字の単語の意味さえわかればOK!
ここで、さっきの管理会社からのお知らせをもう一度見てみます。
今度はそれぞれの文章に出てくる、”最初の名詞”(最初に大文字で書かれた単語)に緑でマークを付けました。
Die Änderung der Messung Ihres Wärmeverbrauchs (Heizung)
・Die Ablesung findet außerhalb des Mietobjektes statt
・Keine Kosten für Nachablesungen
・Sehr gute Selbstkontrolle durch übersichtliches Display
各文に一つずつ、たった4つの単語です。
この単語にだけ集中して、意味を調べます。
・Änderung → 変更
・Ablesung → 読み取り
・Kosten → 価格/値段
・Selbstkontrolle → 自己チェック
ふーん…
何かの変更があるみたいだな。
”読み取り”と”自己チェック”ってあるから、何かの読み取り方法の変更だろうなあ。
でも、何の読み取りだろう・・・?
そこで次にまた文書を眺めると、最初のタイトルの一番後ろ、(カッコ)の中に何か書いてあります。オレンジでマークしました。
・Heizung → 暖房機器
あー、”Heizung”って暖房機の事か!
このお知らせには、多分“暖房機の読み取り方の変更”の事が書いてあるんだな。
値段のこととか、自己チェックの事が書いてあるみたいだなあ。
これだけわかれば、安心してきませんか?
更に追及したければ、他の名詞を調べてもいいですし、もしあなたが既に”keine”や”gut”など意味を知っていたら、このお知らせの意味は、もうほとんどわかりましたよね。
もちろん、もっと詳しく知りたかったら、他の人に聞くのも方法だと思います。
ここまで理解できたら、急ぐことか急がないことか自分で大体わかりますので、誰かに聞くにしても少し余裕を持てますよね。
ドイツ語の動詞の原形はすべて”-en”で終わる
名詞が大文字で始まるように、ドイツ語では、動詞の形も決まっています。
規則2
その②: ドイツ語の動詞の原形は、最後は”-en”で終わる。
これも覚えておくと便利です。
実際に使うときは、相手によって語尾が変化してしまうので、-en, だけではなく-st, t, -eなども出てきます。
ちょっと面倒かもしれませんが、文の2番目に出てきて、小文字で、語尾が、-en, -st, t, -eで終わるのは、動詞だと推測ができます。
例文
Hallo Fujiko,
seit dem 25. Mai 2018 gilt auch in Deutschland die neue Datenschutz-Grundverordnung (DSGVO) der Europ:ischen Union (EU).
さて問題です。
この文の中の、動詞を見つけてください。
えーと、、、
普通は二つ目の単語っていうけど、”dem”って英語の”the” だからなんか違う気がするなあ・・・
Mai は大文字だから、名詞だし、25.Mai.2018て、たぶん日付かな、2018年5月25日で一つの単語扱いになるってことか。
すると、次の”gilt” が怪しいなあ。
終わりも”-t”で終わってるし、小文字だから名詞でもないし・・・
わかった、この文の動詞は”gilt” です!
はい、正解です。
よくできました(^^)。
これでまた、”素早く大事な文章の特定”に一歩近づきました。
ドイツ語の動詞を大文字で書くと、そのまま名詞になる
最後の一つ。
この決まりを知っていると、文書が素早く理解できるだけでなく、話す時も単語を探す時間が少なくなります!
規則3
その③:ドイツ語の動詞をそのまま大文字で書くだけで、名詞として使える。
あー、”食べ物”ってドイツ語でなんて言うんだっけ?
”食べる”っていう動詞は”essen(エッセン)”って知ってるんだけどなー。
大丈夫。
そういう時は、動詞の”食べる・essen”をそのまま大文字で”Essen”にすると、”食べ物”という名詞になります。
ドイツ語の動詞は、同じ発音で名詞としても使えるのです。便利でしょ(^^)。
このように、ドイツ語では動詞と同じ単語を名詞としても使えるのです。
実はドイツ語の”食べ物“という名詞は、”Nahrung(ナールング)”という別の単語があります。
でも”Nahrung”は思い出せなくても”essen”という動詞を知っていれば、”Essen”を使っても、問題なく意味は通じます。
“Essen”も “Nahrung”どちらの単語もよく使われます。
話していて”Nahrung”がとっさに出てこなくても、”Essen”で代用できるので、とっても助かりますね。
もちろん“essen”だけではなく、他の動詞も同じように名詞として使えます。
知ってるだけで役に立つ、ドイツ語の決まり3選まとめ
いかがでしたか。
この三つを知っているだけで、次からはドイツ語の文書が届くのが少し怖くなくなったのではないでしょうか。
詳細はわからなくても、何のことについて書かれているのか、何となくでも理解できたら、安心できますよね。
大事なことはたったの三つです。
ドイツ語の決まり:
1.名詞はいつも大文字で始まる。
2.動詞の原形は”-en”で終わる。
3.動詞を大文字で書くと、同じ意味の名詞になる。
後は実践あるのみ!
お知らせや手紙、案内など、大切そうな手紙も、単なる広告でも、いろんな文書に目を通してみましょう。
細かく読み込む必要はありません。
最初は細部までわからなくてもいいんです。
数をこなしているうちに、一目みただけで、大事な書類なのかそうでもない書類なのか、区別がつくようになりますよ。
まず、細部まで読む必要があるのか判断する、それから読み込むのです。
お薦めのドイツ語辞典
今は、ネットで調べるとドイツ語の決まりもたくさん出てきます。
もちろん私もネットでドイツ語を調べることはあり、大変便利に使っています。
みなさんの中には、辞書なんて必要ないと思っている人もいるかもしれません。
でもドイツ語の勉強をするのであれば、一冊は独和辞典が必要です。
ネットでは、自分で探した単語しか出てきません、でも辞書だと、一つ単語を調べると、それに関連する、自分では見つけられなかった情報がたくさん出てきます。
ネットと辞書の大きな違い:
ネットでは知ってることしか出てこない
辞書では知らないことが目に入る
では、どんな辞書を一冊持てばいいのか???
私も最初は、初級者用の辞書から試しました。
でもすぐそれでは足りなくなってしまって、結局最後には小学館の独和大辞典のコンパクト版で落ち着きました。
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これは、買って本当に良かったです。
単語の数といい、例文等の情報量の多さといい、やはり長く愛されて改良を重ねてきただけのことはあります。
どうせだったら、最初っからこの辞典を買っておくんだった!
とちょっぴり後悔したくらいです。
私はこれでドイツ語を習得しました。
辞書はこの一冊で充分です。
語学は使ってなんぼ。
使えば使うだけ、早く慣れますよー。
省エネ、最短で、使えることだけ覚えよう!
ドイツ語で書いてほしいテーマがあったら、コメント欄にリクエストしてね。
当ブログの人気記事「ドイツ語会話で必要な文法はこれだけでいい!」を改良し、わかりやすくまとめました。
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その他、ドイツ語やドイツ生活に関するご希望テキストがあればリクエストを受け付けます。
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ハイデルベルク大学修士卒業・ハンブルクの企業で代表を務め、社内ベンチャーで異業種起業をして繁盛店にする。
記事執筆・翻訳通訳・ドイツ語個人レッスン経験あり。
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