みなさんは学生の頃、英語の勉強は好きでしたか。
私は英語も英語の勉強も好きではありませんでした。
2000年に海外に行き先にドイツを選んだのも「英語以外の言語を習いたい」という気持ちが強かったからです。
ドイツに来て19年。
ドイツ語はある程度上達しましたが、英語の方は相変わらず。。。
ドイツ国内で英語を使うことはあまりないので、中級レベルのままです。
実はドイツで英語とドイツ語を習得している日本人はとても少ないのです。
ドイツ滞在期間が限られている人、英語ができる人はドイツにいても英語で生活します。
そして学生やドイツ無期限滞在者はドイツ語の勉強に集中するからです。
そんな私がドイツで英語を習うことにしました。
ある語学学校の英語個人レッスンに申し込みをしたのです。
今回の目的は「英会話力を延ばすこと」。
英語の読み書きがわからなくても、今はグーグル翻訳を始め、様々なお助けツールがあります。
何より考える時間の余裕があります。
しかし、会話には待ってもらう猶予はありません。
聞いたらとっさに何らかのリアクションをしなくてはいけないのです。
ドイツ国外に行って役立つのは断然会話力です。
ですから会話を重点にしました。
約3カ月の英語個人レッスンです。
一体どんな授業を行うのか、そしてその間にどれくらい会話力が伸びるのか。
ドイツ語が英語にどのような影響を与えるのか等々。。。
せっかくの機会なので、体験記としてシェアしたいと思います。
これからドイツ語や新しく語学を習う人、特に海外在住の人の参考になれば幸いです。
ドイツで英語レッスンを始めるにあたって
英語の授業が始まる前に、まず初めに私の英語歴をご紹介します。
時の変化とともに、考え方もだんだん変わっていくのがわかります。
学生時代【英語なんて一生必要ないよ!】
中学校で英語を習い始めた最初のころはそれほど苦手ではなかった気がします。
しかし、中学2年生ごろから、新しい単語の多さ、せっかく習った文法の例外の多さに辟易します。
そして、高校生になるとますます英語からは遠ざかっていきます。
「海外旅行に行くわけでもないし、英語なんて必要ないよ!」
浅はかにも、当時の私はこう言い訳して、英語の勉強を怠りました。
その後地元札幌で進学します。
宿題はきちんとやる方だったのですが、唯一心理学の授業で「英語の論文を読んでレポート提出」という宿題は提出できなかったのを覚えています。
英語の論文に手も足も出なかったのです。
昔から私には集中力がほとんどありませんでした。
唯一集中できるのは、大好きな本や漫画を読んでいる時だけ。
集中力がないので暗記物は苦手、でも読書好きが功を奏して考察系は好きでした。
当時の英語はひたすら単語を覚えるだけの典型的な暗記物。
好きになれるはずがありません。
この傾向は学生を終わるまで変わりませんでした。
社会人時代【海外旅行に行きだす】
そんな私も社会人になります。
その間になんと、USドルの価値がどんどん下がっていきます。
一生行くはずがないと思っていた海外旅行が、社会人の今ならば行こうと思えば行かれる価格になってきたのです。
昔は1ドル360円と思っていたのが、なんと1ドル80円台にまで下がったこともありました。
社会人になって3年目、仕事にも余裕が出できた。
そして海外旅行が国内旅行と変わらない価格になっている・・・。
ついに初海外旅行に行く事にしました。
- 初海外はオーストラリアのケアンズ!
初海外なので「都会は怖い」と思い、オーストラリアのケアンズをツアーで申し込みました。
5日間くらいのツアーだったと思います。
コアラを抱っこしたり、ビーチに行ったり、ホテルの屋上でテニスを楽しんだり、免税店での買い物すら新鮮でした。
パラセイリングなどのマリンスポーツ体験も楽しかったです。
そこで当然思うのは「英語ができたらもっと楽しめただろうなあ~!」
よくあることです。
そして旅行後「英語を勉強しよう!」と思って参考書などを買いこみます。
しかしこれまたよくあることですが、日本に戻ってくると英語の興味がとたんになくなります。
私も見事にこのパターンにはまっていました。
しかし、それでは恒例の海外旅行は続きます。
ケアンズに行った後すっかり味をしめ、毎年のように海外旅行に行っていました。
行ったのは以下の場所。
- ハワイ
- 香港
- ロサンゼルス・サンフランシスコ・ラスベガス・グランドキャニオン
- ギリシャ・エジプト
- ローマ・フィレンツェ・ベニス・ボローニャ・ピサ・ミラノ
- ドイツロマンチック街道・リヒテンシュタイン・スイス・オーストリア・パリ
- ロンドン(パルコグランチャンスで当たったミレニアムツアー!)
- コロラドスプリングス→ハワイ(いとこと友人訪問ツアー)
- ハイデルベルク・ライン川クルーズ・ミュンヘン(ドイツ留学のきっかけに)
前半は1週間くらいの純粋なツアーですが、後半はだんだんと留学を意識しだし、ツアーから外れていきます。
しかし、まだまだ単独行動は怖いので、現地の知り合いを訪ねる程度です。
これだけ海外旅行に行っても、英語ができるようにはなりません。
「外国行けば英語できるようになるってもんじゃない」ことを実感します。
今考えれば当たり前のことです。
いくら海外に行っても結局誰かに頼っていては、自然に英語ができるようになるわけがありません。
ドイツに来てから出かけた外国
英語できない現象はドイツに来ても続きます。
最初は【ドイツ語力ゼロ・英語力ちょびっと】だったので、ほんの少しの間英語で生活してました。
でも毎日ドイツにいてドイツ語の語学学校に通っていれば、すぐにドイツ語力の方が優勢になります。
私の場合、ドイツ語を習得するためにはドイツ語に集中せざるを得ず、もともと弱かった英語は一時期完全に忘れてしまいました。
ドイツに来て数年が経ったころ。
やっとすこし心と時間に余裕ができて、だんだんとドイツ外へも旅行へ行く機会が増えました。
日本と違って、パッケージのツアーはほとんどありません。
ドイツでできた友人の家を訪ねたり、何らかのイベントに行くことが多かったです。
ドイツは陸続きで9か国もの国と隣接しています。
ですから車や電車ですぐに他の国に行かれるのです。
【川の向こう側に違う言語を話す国がある】これは日本から来た私には非常に面白い経験でした。
あまりにも近場の国外の訪問回数は覚えていませんが、大まかにリストアップしました。
国名と都市名が混ざってますが、どれくらいの回数を行ったかわかっていただければ充分です。
- シチリア島
- ブラジル
- ニューヨーク2回(主にUSオープンテニス)
- シュトラースブルク数回
- ヴィッセンブルク数回
- パリ数回(観光やフレンチオープンテニスなどイベント)
- アムステルダム
- ベルギー数都市
- ポーランド
- チェコ2回
- バルセロナ
- マドリード(テニス観戦)
- ポルトガル
- バーゼル(テニス観戦)
- デーンマーク(ほんの半日、でも初の完全一人滞在)
もちろんその国の言語はできないので、基本はすべて英語コミュニケーションです。
みなさん、こう思うと思います。
でも違うのです。
本当に驚くほど口から英語が出てきません。
それでも英語が出てこない理由
どうして何回外国に行っても口から英語が出てこないのか。
私の場合ですが、原因は以下の組み合わせだと思います:
- ジェスチャーで何とかする
- 簡単な文で質問して後は相づちで用が足りる
- 複雑なコミュニケーションをとるのはあきらめる
- 誰かに頼る
- ボキャブラリーが足りない
- ドイツ語が意外に通じる
- アプリ等の発達で自分一人で解決できることが増えた
確かに私がドイツ語を習得したのもドイツに長年住んでいたからではなく、勉強をしたからです。
ドイツ語の勉強するモチベーションが上がるのがドイツだった、というだけの話です。
現に長年ドイツに住んでいてもドイツ語習得できない人はたくさんいます。
英語も勉強しないとできるようにはなりません。
当たり前のことです。
ドイツで英語を勉強する有利な点
ただ、日本にいるよりドイツにいて英語勉強に有利な点があります。
それは【英語を聞く機会が圧倒的に多い】ことです。
ドイツには外国人がたくさんいます。
道を歩いていると色々な外国語が飛び交っているのが聞こえます。
知らない言語はいくら聞いてもわかるようになりませんが、英語を耳にする機会が多いと、少しは慣れてきます。
そのため、話すことはできませんが、リスニングの力はつきやすい環境にあります。
日本人の一般的な傾向として英語は読み書きが強く、話す聞くが弱いですが、私が昨年初めて受けたトイックの結果は、明らかにリスニングがリーディングよりも上でした。
【なんとなく理解できているのに、自分では話せないもどかしさ】が強くあるのです。
今後の英語学習の目標
こんな私が英会話個人レッスンを受けて変わることができるのか。
ドイツ語まではいかなくても【簡単な単語でいいので思ったことを普通に英語で口から出ること】が目標です。
次からは実際の体験編に続きます。
果たして個人レッスン終了後どのような変化があるのでしょうか。
レッスン初日に続く
当ブログの人気記事「ドイツ語会話で必要な文法はこれだけでいい!」を改良し、わかりやすくまとめました。
テキスト部分と学習ノートの2部にわけ、例文も盛りだくさんです。
最短で効率よく実用ドイツ語をマスターするために、ぜひお役立てください。
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ハイデルベルク大学修士卒業・ハンブルクの企業で代表を務め、社内ベンチャーで異業種起業をして繁盛店にする。
記事執筆・翻訳通訳・ドイツ語個人レッスン経験あり。
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