2019年春
ドイツもだんだん日が長く、暖かくなってきました。
ドイツの良さを味わえるとてもいい季節です。
せっかく北ドイツのハンブルクからデュッセルドルフに引っ越ししてきたので、
近場の名所、世界遺産でもある「ライン川クルーズ」に行く事にしました。
ライン川クルーズはハンブルクより以前、ハイデルベルクに住んでいた当時何度か行ったことがあります。
しかし、その当時は自分で計画したわけではなく、誰かに連れて行ってもらっていました。
今回は自分のドイツスキルの成長を試す意味でも、自分で計画を立ててみました。
個人旅行をする方の参考になれば幸いです。
ライン川クルーズ全長は約185kmもある
計画を立てるにあたって、情報はすべてインターネットで調べました。
本当に便利な世の中になったものです。
「ライン川クルーズ」「ライン川古城めぐり」で検索すると一番に出てくるのは
KD社のライン川クルーズです。
KD社というのはKöln(ケルン)- デュッセルドルフ(Düsseldorf)社の頭文字をとった短縮形。
最初はそんなことも全然知らなくて、
なんて思っていました。
注意1:
- ライン川クルーズの【KD社】とは【ケルン-デュッセルドルフ社】の略称である。
船の運航予定表発見・計画を練る
KD社のライン川クルーズが一番充実しているということで、KD社のライン川クルーズをすることに決めます。
そしてクルーズの予定表を調べます。
私はネット上に出ているのをそのまま見ましたが、ここにpdfでライン川クルーズだけでなく、KD社が出しているすべてのプランを見ることができます。
https://www.k-d.com/fileadmin/schiffstouren/KD_Fahrplan_2019.pdf
これを見ると【ライン川クルーズ】について以下のことがわかりました。
KD社のライン川クルーズ特徴
- 運航しているのは4月中旬から10月中旬まで
- 出発のマインツから終着点のコブレンツまで行くと5時間くらいかかる
- 逆方向のコブレンツからマインツまでの”川のぼり”コースは8時間もかかる
ここから私はこういう結論に達します。
全部の工程を5時間かけてクルーズするのは長すぎる、しかも逆方向はもっと長い。
これは普通にマインツからコブレンツ方向へ”川下り”をするのが一番。
そして、5時間の全工程じゃなくて、どこかにポイントを絞ろう!
どのポイントをクルーズするのが一番楽しいか調べます。
そして発見。
【リューデスハイムからサンクトゴアにかけての100分間のクルーズが見どころ満載!】
リューデスハイムからサンクトゴアの特徴
- 数多くのお城、変化にとんだ景色で退屈しない
- ライン川沿いの最古のお城、盗賊の住みかにもなった“ライヒェンシュタイン城”が見える
- ラインの宝石と言われる”ラインシュタイン城”が見える
- ローレライの岩が見える
- クルーズ時間約100分
100分というクルーズ時間、お城がたくさん見える上に「ラインの宝石」と言われるくらい美しい【ラインシュタイン城】も見ることができます。
更に、ローレライの岩を通るこのコース。
確かに100分の中に見どころが凝縮しています。
リューデスハイム→ザンクトゴアのコースに決めた!
それから一日6本ある船のどれに乗ろうか検討します。
迷いましたが、リューデスハイムまで行くのにそこそこ時間がかかりそうです。
なので、早い便はやめて14時15分リューデスハイム発→15時55分ザンクトゴア着にします。
いよいよ明日ライン川クルーズ
船の時間も決めて、用意万端。
そしていよいよクルーズ日の前日になりました。
マインツからリューデスハイムまで、公共交通機関で行く予定です。
インターネットを調べると、ドイツバーン(DB)でリューデスハイムまで行かれるようです。
しかし・・・
グーグルマップで「リューデスハイム」と打ち込むとリューデスハイムの町の中心を示します。
周りに川がない。。。
なんか違う場所の気がする・・・
更にグーグルマップを見ている間に気が付きました。
リューデスハイム アム ラインとは「ライン川沿いのリューデスハイム」
ライン川クルーズで行くときのリューデスハイムは、ただのリューデスハイムではなく、リューデスハイムアムラインでした。
注意2
- ライン川クルーズの目的地は「リューデスハイム アム ライン / Rüdesheim am Rhein」
その予備知識を持って、ドイツバーンのサイトで「マインツ→リューデスハイム」を検索します。
”リューデスハイム(ライン)”と”リューデスハイム(ライン)KD”の2つがある。
KD社のクルーズに行くからKDの方を選ぶのが正解だろうな。
あとから思えば、これが勘違いの元でした。
2つの表示をみて、ドイツバーンにもライン川沿いのリューデスハイムと、川に沿ってないリューデスハイムの2つの駅があると思ってしまったのです。
というわけでドイツバーンのサイトで、リューデスハイム(ライン)KDで検索した結果、バスで行く方法、船で行く方法など選択肢がたくさん出てきたのです。
マインツからリューデスハイム(ライン)KDを選んだ場合の選択肢
- バスでマインツカステルまで行って、そこからリューデスハイム(ライン)までドイツバーン。そのあとKD船着き場まで徒歩。
- マインツ中央駅からリューデスハイム(ライン)までドイツバーン。そのあとKD船着き場まで徒歩。
- マインツ中央駅からヴィースバ―デンまでバス。そこからドイツバーンでリューデスハイム(ライン)。そのあとKD船着き場まで徒歩
- マインツ中央駅からビンゲンまでドイツバーン。そのあとKD社の船にてリューデスハイムKD船着き場へ。
よくわからない地域で、あまり選択肢が多いとそれはそれで困ってしまいます。
そもそも検索場所、本当にこれであってるの?
そんなこんなで不安になってしまい、楽勝と思っていたリューデスハイムまでの検索に以外に時間をとってしまいました。
夜遅いのもあって、注意力もちょっと散漫だったのも時間がかかった一つの要因。
準備万端と思っていても、いざ本当に行くとなると疑問点が色々でてくるものです。
それでもどうにか、その中からちょうど良さそうなものを一つ選びました。
ライン川クルーズ当日
ライン川クルーズの当日です。
まずはマインツのカステルという駅までバスで行きます。
ここまでは昨日検討した予定通り。
しかし、ここで問題発生。
電車のチケットが買えません。
駅にあった乗車券売機が二つとも壊れていたのです。
ということで写メを撮ってチケットないままいったん電車に乗ろうとしました。
でもふと気が付きます。
でもよく考えたらスマホのドイツバーンアプリでチケット買えるのでは?
ぽっかりと失念していました。
試しにスマホで試したら無事購入できたので、無賃乗車しないですみました。
ここから目的地まで小一時間かかります。
昨日調べた通り「リューデスハイム(ライン)KD」で降りればいいんでしょ。
そう思って電車に乗っていたのが間違いでした。
実は降りる駅は”KD”がつかない「リューデスハイム(ライン)」だったのです。
リューデスハイム(ライン)に着いたら、妙に大勢の人が降りる準備をしています。
ひょっとして、ライン川クルーズするのに降りるのはここの駅ですか?
急いで降りて。
頭の中は疑問符でいっぱいですが、ここがそうだといわれたら降りるしかありません。
KDのつかない「リューデスハイム(ライン)」駅で降ります。
後からわかったこと
実は、後から調べてわかったのですが、ドイツバーンでは表示が”リューデスハイム(ライン)”でも、”リューデスハイム(ライン)KD”でも降りる駅はどちらも同じ「リューデスハイム(ライン)」だったのです。
ただ、リューデスハイム(ライン)KDを目的地にすると「リューデスハイム(ライン)でおりて徒歩15分」という説明が追加されるだけでした。
結局どちらの乗車券を買っても同じ場所に着いたんだー。
昨日あんなに色々調べたのに~。
わかってみればなんてことはないのですが、こういう時間の無駄も旅にはつきものです。
それも含んですべてが旅のだいご味。
注意点3
- ドイツバーンのチケットを買う際、目的地は「リューデスハイム(ライン)」にすること。(★”リューデスハイム(ライン)KD”を選ぶ必要なし)
ライン川クルーズの出発地点リューデスハイムに到着
DBの「リューデスハイム(ライン)」駅を降りた後、KD船の船着き場まで歩きます。
駅を出て右手にまっすぐ。
DB駅を出てすぐ、こんなのどかな景色が広がっていました。
この辺りは白ワインの産地です。
ドイツと言えばビールと白ワイン!
ライン川沿いをKD船の船着き場までひたすら歩きます。
ライン川のすぐそばに今乗ってきたDBの線路が見えます。
道の反対側にはカフェやお土産屋さんがあります。
かわいい街並みやお土産屋さんを見ていると、DB駅からKD船着き場まで15分歩くといっても全然苦になりません。
楽しいくらいです。
寄り道したいところだけど、とりあえず先に船のチケットを買いに行きます。
KD船着き場到着。
迷う心配がないほど簡単に行かれました。
よかった。
それにしてもいい天気で、絶好のライン川クルーズ日和です。
ここがチケット売り場。
無事に希望の時間のリューデスハイムからザンクトゴアまでにチケットを購入できました。
チケットの種類は途中で乗り降り可能なように、何種類かあるようです。
無事にクルーズのチケットが買えたので、ちょっとだけ街を散策。
ライン川クルーズ・リューデスハイム出発
いよいよライン川クルーズの始まりです。
船がちょっと時間前に到着したので、早々と乗り込みます。
甲板にも室内にもいられますが、今日の天気なら当然甲板へ。
考えていることはみんな同じ。
甲板はあっという間にいっぱいに。
出発直後の景色。
よい眺めです。
最初のお城がすぐそこに見えます。
ワイン畑が広がっています。
またまたお城が出てきます。
水面がきらきら。
これは盗賊の住みかにもなったという、ライヒェンシュタイン城かなあ。
明日はこのお城に行ってみる予定なのです。
のんびりビールやワインを飲みながらのライン川クルーズ。
お城が近づいてくると写真を撮ったり、みんな始終リラックスムード。
当然私も白ワインを飲みながらリラックス。
当然この地方の白ワインです。
これは「ラインの宝石」と呼ばれているラインシュタイン城かな。。。
このお城も明日時間があったら行きたいな。
途中、船着き場に停まるたびに人の移動があります。
新しく乗船してくる人、下船する人。
旅行者用のクルーズだけでなく、生活する人の交通網としての役割も果たしています。
川の中州にもお城が建っています。
次々お城が出てきて、本当にこの辺は見どころが凝縮されています。
そして、最後のハイライト「ローレライの岩」が近づいてきます。
その昔、岩の上から聞こえる歌声に聞きほれて、船員が舵を取るのも忘れてしまうという伝説が残る岩。
ここは、ラインの中でも川幅が細い場所。
当時の船舶技術では通り抜けが難しく、事故が多かったことから生まれた伝説だと言われています。
近くで見るととても大きい岩です。
下に小さく車が通っているのがわかりますか。
下の方に「ローレライ」の看板が見えます。
終点ザンクトゴア
ローレライの岩をすぎると、まもなくザンクトゴアに到着です。
ライン川クルーズはまだまだ先がありますが、ハイライトを見終わったのでここで下船。
大満足です。
ザンクトゴアは出発地点のリューデスハイムより小さな町でした。
町をぶらぶらしつつ、マインツに戻るためにドイツバーンの駅へ。
駅もこじんまりしています。
マインツ行きが1時間に一本しかないので、とりあえず次のチケットを購入。
まだ時間があるのでそれまで町をぶらぶら・・・と言っても小さい町なのですぐ一周してしまいます。
ライン川沿いに咲いていたチューリップがきれいだったので、山の上の小さなお城を背景に一枚。
これにてライン川クルーズ終了です。
帰り道のちょっとしたアクシデント
ザンクトゴアから電車に乗ってしまえば、あとはマインツに戻るだけです。
と思っていたところ、電車が途中で止まってしまいました。
はて?
どうもこの時期、この区域は工事中のようで代わりに代理バスが出ているようです。
全然気が付いてませんでした(-_-;)…
なにやら寂しいところで降ろされてしまいました。
そして駅の目の前にあるこれまた寂しいバス停でマインツ行きバスを待ちます。
こんなミニアクシデントも旅行あるあるです。
ほどなくバスが来て、問題なくマインツに戻れました。
ライン川クルーズ個人旅まとめ
今回初めて自分でプランしたライン川クルーズ。
リューデスハイムからザンクトゴアまでの100分、見どころ満載で大満足でした。
100分では物足りない人、時間の余裕がある人はもう少し先まで行ってもいいかもしれません。
(ちなみにリューデスハイムからコブレンツまで行くと4時間ルートになります。
時間のある人はこちらもお勧め。)
ライン川クルーズを個人で計画しようと思っている方のために、気が付いたことをまとめます。
- ライン川クルーズをメインで主催する【KD社】とは【ケルン-デュッセルドルフ社】のことである
- KD社のライン川クルーズについて
- 運航しているのは4月中旬から10月中旬まで
- 出発のマインツから終着点のコブレンツまで行くと全工程約5時間かかる
- 逆方向のコブレンツからマインツまでの”川のぼり”コースは全工程8時間かかる
- お薦めは”川のぼり”ではなく”川下り”コース
- 外せないコースはリューデスハイムからザンクトゴアまでの100分
- リューデスハイムからサンクトゴア間の見どころ
- 数多くのお城、変化にとんだ景色で退屈しない
- ライン川沿いの最古のお城、盗賊の住みかにもなった“ライヒェンシュタイン城”が見える
- ラインの宝石と言われる”ラインシュタイン城”が見える
- ローレライの岩が見える
- クルーズ時間約100分
そして、リューデスハイムの場所や、公共交通機関で行くときの注意点:
- ライン川クルーズで行くリューデスハイムとは「リューデスハイム アム ライン / Rüdesheim am Rhein」のこと。(★だたの”リューデスハイム”とは違う場所)
- 公共交通機関(ドイツバーン)で行く場合
- ドイツバーンのチケットを買う際、目的地は「リューデスハイム(ライン)」にすること。(★”リューデスハイム(ライン)KD”を選ぶ必要なし)
迷う心配は全くありません。
明日は、この日ライン川クルーズで眺めたお城に実際行ってみます。
まずはライン川最古のお城ライヒェンシュタイン城、そして天気と時間次第で可能だったら、ラインの宝石と言われるラインシュタイン城へ。
続く。。。
当ブログの人気記事「ドイツ語会話で必要な文法はこれだけでいい!」を改良し、わかりやすくまとめました。
テキスト部分と学習ノートの2部にわけ、例文も盛りだくさんです。
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ハイデルベルク大学修士卒業・ハンブルクの企業で代表を務め、社内ベンチャーで異業種起業をして繁盛店にする。
記事執筆・翻訳通訳・ドイツ語個人レッスン経験あり。
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