ドイツの建物といえば、最初に思い浮かぶのは暖かみのあるオレンジ色です。
どの町も旧市街は昔の外観を損ねないように、修理が必要なときも市の許可を取って
(許可が出れば補助がもらえる)、できるだけ修理前と同じに見えるように修復します。
ですから、町の外観が変わることはめったにありません。
しかし、そんなドイツで珍しい白黒のモノトーンの街があります。
その町の名前はフロイデンベルク。
地元で取れる石を使って作られた町なので、白黒になったのです。
今はその石も高くなってしまい、新しくその石で家を建てるのは難しくなっていますが、
フロイデンベルクの一部ではまだ当時の家がそのままの形状で残っています。
モノトーンなんてパリを想像してしまいます。
ドイツの西南にある、大聖堂で有名なケルンから電車とバスで1時間くらいのこじんまりした町です。
今回はケルンからフロイデンベルクへの行き方、そして街の様子をご紹介します。
2019年の8月に行ってきたときの様子です。
旅行日程に時間のある方は、ケルンからちょこっと足を伸ばしてモノトーンの町見学もいいかもしれません。
ケルン→DBでジーゲン→バスでフロイデンベルク
フロイデンベルクへの行き方。
まずはケルンからドイツバーンでジーゲンまで行きます。
近郊列車であるREを使います。
電車で約1時間半後、ジーゲンに到着です。
その後、ジーゲン中央駅からバスでフロイデンベルクへ。
バス停はジーゲン中央駅の目の前にありました。
小さくてのんびりした町という印象。
観光用の幌馬車ならぬ幌トラクター(?)発見!
あ、フロイデンベルクのバスが到着しました。
バスに乗ってフロイデンベルクへ。
平地が多いドイツにしては珍しく軽い山道。
これから通るバス停の名前がモニターに出てきますが、
”フロイデンベルク”とついた名前のバス停が多すぎでどこで降りればいいかわかりにくい!
私たちが降りるのは【Freudenberg Bahnhofstr.】フロイデンベルク バーンホーフシュトラーセというバス停です。
間違えないようにモニターガン見です。
ドイツのモノトーンの町フロイデンベルク到着
バスに乗ること約20分。
フロイデンベルクに到着しました!
お、すでに白と黒のモノトーンの建物を発見。
最初に目指すのは、モノトーンの町の全景が見渡せる丘です。
丘に行く途中でだんだん建物が見えてきました。
本当にすべての建物がモノトーン。
この原料は、当時この土地で採掘されていた地元の石なのだそうです。
地元で採れるので、当時はその石を材料として家を建てていたのですが、
だんだん石の値段が高くなってしまって、今ではこの石で家を建てることはほとんど不可能だそうです。
町のある一角を残して、そこは外観が損なわないよう修理が必要な時もできるだけ前の外観通りに修理しているとのこと。
それで今のような街並みが保たれているのです。
(乗っていたバスのアナウンスで説明されていました)
一軒一軒をよく見るともちろん違うのですが、
まとめてみると統一した外観に見えます。
フロイデンベルクが一望できる丘に到着!
バス停から10分くらい歩いて丘に到着!
よく写真で見る、一番町が一望できる場所がここです。
おもちゃで作った町みたいにモノトーンの建物が綺麗に並んでいます。
しばらくジーっと見つめていました。
丘の後ろは何かというと、公園。
ちょっとしたミニミニ屋外劇場みたいな建造物もありました。
でも誰もいない・・・というか、ここにきてあまり人に会いません。
人口少ないのかなあ???
先ほどより少し上まで登って撮った写真。
ここが丘のてっぺんです。
公園をちょっと歩いたあと、満足したので丘を降りて町に行ってみることにします。
フロイデンベルクの最大の目的達成(正味30分弱、はやっ)!
あっという間に下り終わり。
ここでやっと初めて知らない人とすれ違いました。
モノトーンの町が近づいてきました。
フロイデンベルクの様子
ここから町が始まります。
道の両側に連なる白と黒の家たち。
そして昔ながらの街並みを維持する中で、唯一現代を感じさせるずらーっと並んだ車。
ただ、外見は統一されていますが、内装は一軒一軒それぞれ凝っているのを感じます。
窓のデコレーションがかわいい家。
そしてこの家は白いフェンスと窓に置いてある花。
地下への入り口かな?
柵一つとっても凝っていて可愛らしい。
この窓も完全に外の人に見てもらう用に作り込んでいるはず!
モノトーンの建物の間に挟まる赤。
なんとも言えないいい感じです。
この家は上部の黒い部分が多い。
統一されて中でも、よく見ると一軒一軒違いがあります。
町の中にあるショップ・レストラン
外観が似ているのでなかなか区別がつきませんが、こじんまりした町の中にもいくつか住宅以外のものがありました。
これはフロイデンベルクスタジオ。
こちらはレストランのようです。
この町で食事をしようと思ってまだお昼を食べていないのでレストラン行きたかったけど、このレストランは閉まっているようです。
昼食といってももう15時ですけど。。。
今日は移動ですっかりお昼を食べ損ねてしまいました。
というわけで結構お腹が空いているのです。
ところが・・・
右手にあるのもビールの名前があるのでレストランだと思うのですが・・・
でもここも閉まっています。
週末のかき入れ時のはずなのになぜ閉まっているのだろう・・・
潰れちゃったのかな???
ここもどうみてもレストランっぽいのに開いてない・・・
あ、このレストランは開いています。
手前はレストランというよりアイスカフェっぽいけど、向かいにある建物はホテル付属のレストランにみえます。
とりあえず開いている一角があるということで安心しました。
一通り町の散策を続けます。
この右側もレストランっぽいけどここも閉まっています。
一体どういう事なんでしょう・・・
人口が少なくてレストラン業成り立たなくなったのかな???
でもその割には店構えはきれいで営業していないようにはみえません・・・
モノトーンで統一された地域は小さいので、ちょっと歩くと普通の建物もあります。
ここは普通の建物とモノトーン地域の境目にある建物。
左手に見えるのはカフェ。
ここは開いています。
ここに入ってもいいけど、どうせならモノトーンの町地区で食べたいし、カフェの軽食じゃなくて、ちゃんとしっかりした食事がしたい・・・
というわけでモノトーン地区に戻ります。
マキが壁にハチの巣のように並んでいます。
暖炉でも使われているのかなあ。
実用に使われている様子ですが、日常生活品なのにおしゃれ。
でも手前にある塔は、エッフェル塔????
どうしてここにパリ?
なんか違うドイツの塔なのかなあ???
そんなこんなで町を一周してみました。
モノトーンの街並みを堪能して満足でした。
統一された中にも個々のこだわりを感じて面白かったです。
みんなかわいくしてるな~。
人に見られている町、ってことを意識してる感じがしました。
でも今日はほとんど人に会ってないけど、普段はもっと人が多いのかなあ???
これから食事です。
とはいってもカフェ以外で開いていたのはさっき見たホテル付属のレストランくらい。
お昼を抜いてしまったのでしっかり食べたいということで、そのレストランに行く事にします。
やっとやっと遅めの昼食を取るはずが・・・
あれ???
だから他のレストランも閉まってたんだね。
半端な時間は営業してないんだ・・・
そうだったのです。
全てのレストランが閉まっており、唯一開いていたレストランも15時という今の時間は食事の提供をしていないことがわかりました。
お昼時と夕食時だけあけて昼食後(14時か15時)から夕食開始(17時か18時)までの時間帯はお店を閉めているのです。
確かにドイツの他の地域でもそういうレストランはありますが、まさかこの地区のレストランが100%クローズしているとは・・・
小さい町に来るのは久しぶりだったので、うっかりしてました。
とりあえずなんか地元っぽいもの食べよう!
というわけで、少ない選択肢の中から選んだのはこれ。
ジャーン!
お馴染みのビールと手作り感満載のケーキ!
お天気も良く、中庭でのビールとケーキとても美味しかったです・・・
でも本音をいうと、少しでいいからお食事系のしょっぱいものが食べたかった・・・
これが食事の後のデザートだったらもっと良かったのになあ。。。
とはいえ、ペコペコだったお腹も落ち着き、目的のモノトーンの町散策も終了、
天気もいいし外で飲むビールと素朴なケーキは美味しく、なんてことない話をしながら
楽しい時を過ごせました。
たまにはこういうのんびりした場所に来るのも良いものです。
半日間のミニミニ旅行ですが、旅気分を味わえるのもよい。
そろそろモノトーンの町とはお別れして、家に帰ることにします。
あるお宅にモノトーンの町のミニチュアが飾ってあるのを発見。
まだ作成中なのかな・・・お子さんの作品かな?というクオリティではありますが、
自分たちの町をミニチュアにしようという試みに町への愛を感じます。
お、町のミュージアムも発見しました。
地元の美術品を展示しているのかな。
芸術家のフォーラムもあるようです。
これでフロイデンベルク散策終了です。
フロイデンベルク→デュッセルドルフ
再びフロイデンベルクのバス停に戻ってきました。
ただいま16時20分。
バスが来るまでちょっと時間があるので少しだけ周りを散歩します。
なんだか農場の母屋って感じの家を発見しました。
母屋前にみえるお庭もちょっとしたお城並みです。。。
再びバスに乗って20分、ジーゲン駅に到着しました。
来るときは気が付きませんでしたが、ここはローカル電車の最終地点駅なのか、
たくさん電車が停車している場所がありました。
電車が来たので乗り込みます。
17時ちょっと過ぎ。
これにてフロイデンベルクへの半日旅行終了です。
さようなら、ジーゲン。
後は行きと同じルートを通って家に戻ります。
戻ってから地元ビールとドイツ飯でリベンジ
自宅のデュッセルドルフに到着。
ここでやっとちゃんとした食事ができます。
まずは地ビールのアルトビールで乾杯。
見た目の割にすっきり飲めて、デュッセルドルフに来て以来結構お気に入りになっています。
典型的なドイツ料理を頂きます。
そして2杯目はアルトビールではないドイツのスタンダードのピルツビール。
これはこれでスッキリしていて美味しいのです。
ちょっと甘めのヴァイツェンビールよりは私はピルツが好みです。
まとめ―モノトーンの町フロイデンベルク
教訓はただ一つ。
【レストランはお昼タイムの後は夜営業まで閉まってる!】でした。
15時に行ってもレストランは閉店、開いていても食べられるのはお茶とケーキの軽食だけです。
14-17時にここで食事をしたい、と考えている人は要注意!
どこかで食事をしてからこの町に行くか、夜の営業が始まるまでここで待つかの二択です。
最終手段としては、私たちのようにカフェでケーキかアイスでお腹を満たす、っていう手もありです。
後は一緒に行く人大事。
一人で行くのもいいけれど、素朴な町なので、それを楽しんでくれる人と行ったほうがいい。
楽しい会話、いつもと違う街並み、のんびり流れる時間の三点セットでプチ旅行大いに楽しめます。
当ブログの人気記事「ドイツ語会話で必要な文法はこれだけでいい!」を改良し、わかりやすくまとめました。
テキスト部分と学習ノートの2部にわけ、例文も盛りだくさんです。
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ハイデルベルク大学修士卒業・ハンブルクの企業で代表を務め、社内ベンチャーで異業種起業をして繁盛店にする。
記事執筆・翻訳通訳・ドイツ語個人レッスン経験あり。
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