ドイツ人と話していると、ときどき「それ、どういう意味?」
ということが時々あります。
それは「ことわざ」。
意味を聞くと、日本語にはまったくないことわざで「へー、面白い」と思ったり、
日本にも同じことわざがあって「あ、それ同じことわざ日本語でもある」と思ったり。
今回は、そんなことわざの中から、私が実際にドイツで聞いたり使ったりしたことわざを
3つご紹介します。
ドイツ語ことわざ【Übung macht den Meister】
ドイツでドイツ語を勉強しようとしたとき、タンデムというシステムがあります。
日本語を習いたいドイツ人とドイツ語を習いたい日本人が、定期的に会って
言語の質問をし合ったり、日本語とドイツ語で会話を楽しむのです。
その仕組みをタンデムといい、お互いの相手をタンデムパートナーと言います。
私もドイツの学生時代、タンデムパートナーがいて、週に一回時間を決めて勉強していました。
勉強といっても、一緒に出掛けたり、ただ話したりするだけのこともあり、いつも机にかじりついているわけではありません。
気の合うタンデムパートナーを見つけるとドイツ語学習のモチベーションも上がり、会うのも楽しいし、一石二鳥です。
タンデム中にタンデムパートナーによく言われたのが「Übung macht den Meister (ウーブング マハト デン マイスター)」という言葉です。
“Übung” の意味は”練習”、”macht” は”する”、”Meister”とはドイツの職人制度で修業を積んでその道のプロの資格を得たプロであり、弟子を雇える”親方”のこと。
日本でもドイツのマイスター制度、っていう言葉聞いたことあるかもしれません。
単純に名人、と言われたりすることも。
つまり、「Übung macht den Meister (ウーブング マハト デン マイスター)」というのは、直訳すると”練習が名人を作る”、意訳すると「練習をすれば名人になれる」、更に意訳すると「練習こそが達人への道」「経験に勝るものなし」などなど。
このことわざの持つ全体の雰囲気はわかってもらえるでしょうか。
日本のことわざでいうと、習うより慣れろ、継続は力なり、に近いかな。
タンデムで間違えたり、わからないドイツ語がたくさんあったりしてちょっと意気消沈していると、タンデムパートナーがこのことわざを私に使ってくれます。
要は、練習していくうちに絶対上達するから落ち込む必要はないよ、ってことです。
誰と競争するわけでもない、自分なりに上達していけばそれでいいんだな、と気づかされる言葉です。
【Zeit ist Geld 】
そしてもうひとつご紹介したいことわざは「Zeit ist Geld / ツァイト イストゥ ゲルドゥ」
”Zeit”の意味は時間、”Geld”の意味はお金。つまり、”時間はお金”という意味です。
これは日本にも「時は金なり」ということわざがありますからイメージしやすいのではないでしょうか。
どちらも、時間はお金と同じくらい大切だから無駄にしないようにしよう、という意味で使います。
最初に知ったきっかけはやはりタンデムだったと思います。
週末勉強しようと思っていたのにだらだら過ごしてしまったことをタンデムパートナーに説明した時。
その時に「Zeit ist Geld」ということわざって知ってる?、といって意味を説明してくれました。
日本語にもあることわざだったので、すぐ理解できたことを覚えています。
あと、遅刻しがちの友達に冗談交じりに使ったり、実生活でも使ったり耳にすることが結構ありました。
単語も簡単ですし、覚えておくと役立ちます。
【Ende gut alles gut】
もうひとつ「Ende gut alles gut / エンデ グート アッレス グート」ということわざも使えます。
これも日本語で同じ意味のことわざがあるので、イメージがつかみやすかったです。
その意味は「終わりよければすべてよし」
“Ende”は終わり、”alles gut” はすべてがいい、という意味なのです。
語呂もいいし単語も簡単で、なんとなく覚えやすいことわざです。
例えばタイミングが悪くてすべてがうまく行かなかった日など。
目覚ましならない、電車遅れる、おまけに雨まで降ってきた、などなどさんざんな目にあったけど、最後は結局無事に約束に間に合ったときなど。
「まあ、でも最後はなんとかなって良かったじゃん、”終わりよければすべてよし”だよ。」なんていう風に人に対して使う時が多いです。
でもたまに自分がそういう目に合った時自分を慰めるために使うのもあり。
昔話の最後の締めに使われたりもします。
日本語でいうと「めでたしめでたし」みたいな感じでしょうか。
ドイツ語のことわざ3選ご紹介まとめ
今回ご紹介したドイツ語のことわざはこの3つ。
ドイツことわざ3選:
- Übung macht den Meister. 練習がマイスターを作る
- Zeit ist Geld. 時は金なり
- Ende gut alles gut. 終わりよければすべてよし
なんとなく感じをつかんでいただけたでしょうか。
これを読んで少しでもドイツ語でのニュアンスと使い方をわかってもらえたら嬉しいです。
ドイツ人との会話で何気なく使えたら「お、ドイツ語わかってるな」と思ってもらえるかも。
機会があったらぜひ試してみて下さい。
効率よくドイツ語を学ぶには
ドイツ語は英語に比べて文法がややこしい、と言われています。
確かにざっくり見てもドイツ語には英語にないこれだけの文法上の決まりがあります。
ドイツ語と英語の文法上の違い:
- 名詞に女性名詞・男性名詞・中性名詞の3つの性があること(英語にはない)
- 主語によって動詞の形容が変わること(英語には3人称単数のsのみ)
- 様々な形の複数形が存在すること(英語の複数形はsが大半)
- 形容詞の形も変化すること(英語は変化なし)
- てにをは、によって定冠詞と不定冠詞が変化する(英語はtheとa/anのみで変化なし)
ここでつっかかってドイツ語学習を挫折してしまう人が多いのも事実です。
しかし、それではもったいなすぎる。
日常ドイツ語でこれらをすべて覚える必要はありません。
それではどれを覚えればいいのか???
ドイツ語の日常会話で最低限覚えればいい文法とは?
私はその一定の答えを出しました。
ドイツ語学習中の方、またはこれからドイツ語学習を始めようと思っている方はまず最初にこの記事をご一読下さい。
今後のドイツ語の学習効率があがると思います。
記事を読んでもっと詳しく知りたい、と思った方はこちらもご覧ください。
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当ブログの人気記事「ドイツ語会話で必要な文法はこれだけでいい!」を改良し、わかりやすくまとめました。
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ハイデルベルク大学修士卒業・ハンブルクの企業で代表を務め、社内ベンチャーで異業種起業をして繁盛店にする。
記事執筆・翻訳通訳・ドイツ語個人レッスン経験あり。
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