ドイツバーンで遅延が起きた時【返還保証制度はこう使う！】

2019年3月。

所用で、ドイツのデュッセルドルフからハンブルクまで行ってきました。

一泊の予定です。

 

ほんの数か月前まで住んでいたハンブルクへの再訪は、とても楽しいものでした。

 

 

しかし！

 

行きも帰りもドイツバーン/DBの遅れには辟易しました。

 

行きは１時間遅れ、帰りはなんと全面運休です。

 

帰りの全面運休は天候によるものでドイツバーンが悪いわけではありませんが、

それでも運休による混乱、延泊には焦りました。

 

みなさん、ドイツバーンには電車の遅延に対するチケット代金の一部返還、ホテル料金弁償の制度があるのをご存知でしたか。

 

私も最近たまたま知ったのですが、今回は実際自分が被害にあったので、返還制度を試してみました。

 

どのようにすれば手続きができるのか、ご説明します。

ドイツバーンが遅れた経緯・往路

ハンブルクへ向かう日。

 

16時過ぎにハンブルクに到着したかったので、お昼の電車でデュッセルドルフを出る予定でした。

しかし時間通りにデュッセルドルフ駅に到着すると、乗る予定だった電車が

「60分遅れ」との表示を発見。

 

 

1時間も到着が遅れてしまうと、ハンブルクでの約束の時間に間に合いません。

約束の前にハンブルクのホテルにチェックインしてから向かおうと思ったのに、チェックインどころではありません。

最初から大誤算です。

 

しかも手元にある乗車券は「変更不可・交換不可」のチケットなので、簡単に他の電車に変更するわけにもいきません。

 

 

ドイツバーンのインフォメーションに行って、駅員さんに問い合わせます。

 

 

そう言いながら、私が持っていたスマホのDBアプリを使って次にハンブルクに到着する予定の電車を検索します。

 

40分遅れの電車に乗っても意味があるかな・・・

しかも最初に予定していた直行と違って、ハノーファーで乗り換えです。

 

「万が一この電車に遅延が出てハノーファーで乗り換えできなかったらもっと遅くなっちゃう」

ドイツバーンを全然信用できない私は迷いました。

 

しかしちょっと考えた末、やっぱり1時間遅れよりはまし、ということでハノーファー行きに乗ることにします。

 

確認したことは一つだけ。

 

 

というわけで、予定より40分後ハンブルクに到着する次の電車に乗りました。

 

幸いこの電車は遅延がなく、乗り換えもうまくいき、ハンブルクの約束の時間には間に合いました。

 

事前にホテルのチェックインができなかったのが心配でしたが、幸い遅くなってしまっても無事にチェックインできました。

 

 

ドイツバーンの遅延返還保証？

この時点で私がドイツバーンが遅れたときの遅延保障について知っていた事はほんの少しでした。

 

でもこの時点ではこの制度を使おう、などは考えていませんでした。

 

 

ドイツバーンが遅れた経緯・復路

次の日、ハンブルクで予定通りの一日を過ごし、夕方18時くらいの電車でデュセルドルフに戻る予定でした。

 

電車は定刻に来たのでいったん乗り込みます。

すると出発前に社内アナウンスがありました。

 

 

どちらにしてもこのままひと駅先まで行っても意味がありません。

まずは情報収集ということで、乗り込んだ電車から降りました。

 

乗り込んだ他の乗客も次々に降りていきます。

 

DBのインフォメーションに行くも、同じ考えの人が多く長蛇の列。

それでも並ばないと仕方ないのでインフォメーションで問い合わせます。

 

 

DBのチケット窓口も長蛇の列。

でも問い合わせないわけにはいかないので並ぶ。

 

私の乗車券を印刷して、その上に何やら書き込みをしてスタンプを押してくれました。

 

 

 

 

 

 

ホテルの補償はインフォメーションの管轄のようです。

どっちみち20時までは様子をみるしかありません。

また隣に行って、インフォメーションで並びます。

 

 

補償用の申し込み用紙と専用封筒を受け取りました。

 

現段階で、これ以上はできることはありません。

この日は日曜日でしたが、中央駅内はお店が開いているので、時間つぶしも兼ねて中央駅で買い物をして20時まで待ちます。

 

しかし結局この日はデュッセルドルフ行きはすべて運休と決まりました。

 

 

まあ明日のことはともかく、今日の運休は決定したので、そのまま中央駅の目の前にあるホテルに行ってチェックインします。

同じような人がたくさんいて宿泊できるか心配でしたが、無事に泊ることができました。

 

宿泊費もドイツバーンが補償する上限80ユーロ以下でした。

現金でそのまま支払いをして、領収書をもらいます。

これで後からDBにホテル代は補償してもらえるはず。

 

この時は明日までにデュッセルドルフに戻れない、と焦っていたので気が付きませんでしたが、電車が出発する前にハンブルクで運休情報がわかったのはラッキーでした。

途中の知らない駅で急にストップされても困ります。

 

ほんの数か月前まで8年間住んでいたハンブルクなので、ホテルもさっさと取れたし、予定外にもかかわらず、友達に食事も付き合ってもらいました。

 

明朝の電車、最初は始発の朝の4時台でデュッセルドルフに戻るつもりでしたが、結局少し遅らせて6時台の電車に乗ることにしました。

 

結果的には、4時台は運休しており、最初の代行電車が出たのが乗る予定の6時台だったのでちょうど良かったです。

 

 

デュッセルドルフに着くと、風は強いものの落ち着いた天候です。

しかし、聞いたところによると、前日はこんなものではなく風も雨も台風並みだったようです。

 

遅延返還制度を利用するときの手順

デュッセルドルフに無事に戻ってから、立て替えたホテル代と遅延した乗車券代の補償をもらうため、もらってきた申し込み用紙に記入します。

そこで分かったのは以下のことです。

 

今回は120分どころか運休になって12時後の電車で戻ってきたわけですので、完全に該当します。

 

申請用紙は2枚つづりでした。

1枚目には遅れた電車や代わりに乗った電車の説明を記入します。

2枚目には、振り込み先の銀行口座などの必要情報を記入。

 

その他

• ホテルの領収書
• 乗車券のコピー

 

これらを一緒にまとめて、もらった封筒でドイツバーンに送ります。

 

 

途中で気が付いたことがあります。

 

逆方向のチケットのまま問題なくデュッセルドルフに帰れてしまったので、全然間違いに気が付いていませんでした。

 

 

そこでふと気が付いたのは、行きの電車も1時間遅れたという事。

 

というわけで、帰りの乗車券とホテル代、そして行きの乗車券代の一部返却の申請を行いました。

 

ドイツバーンからの返事が手紙で届く

1週間か10日して、ドイツバーンから手紙が2通届きました。

 

1通は、帰りに運休になった電車と、延泊分のホテル代の結果。

 

こちらは認められました。

手紙が来てから1週間くらいで銀行に振り込みされました。

 

もう1通は行きに1時間遅れた分の結果。

 

 

 

と思ったものの、その手紙にはどこにもメールの連絡先が書いていません。

 

次の日電話で1時間遅れた電車の代わりにどの電車で行ったのか伝えます。

 

しばらくして、ドイツバーンから手紙が届きました。

 

手紙には以下の事が書いてありました:

 

乗るはずの電車は1時間遅れたけど、代わりに乗った電車で40分遅れで到着したのだから、補償はなし、という結果でした。

 

 

というわけで、補償に関する手続きはこれで終了です。

運休・延泊という思わぬ事態が起きて、ドイツバーンの補償制度の勉強になりました。

 

実際自分の身に起こってやってみないと分からないことって結構あるものです。

 

 

ドイツバーンの遅延補償制度まとめ

ドイツバーンが遅延した時の、補償制度についてまとめました。

• 基本的な取り決め

• 手順

 

注意することは以下の事です:

 

 

 

無事問題を解決できた秘訣は

 

私がこのように問題を解決できたのは、ドイツ語を習得したおかげです。

DBの人とのやり取りは英語でも可能かもしれませんが、他の人がDBに問い合わせている内容、周りのドイツ人の会話が自然に入ってくることが情報収集にとても役立ちました。

やはり、ドイツでドイツ語ができるのは生活の上で大きい強みです。

 

ドイツでドイツ語ができて損することは一つもない！

誰と比べる必要もない、昨日の自分より上達していればその分あなたのドイツ生活が楽になるのです。

 

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ハイデルベルク大学修士卒業・ハンブルクの企業で代表を務め、社内ベンチャーで異業種起業をして繁盛店にする。

記事執筆・翻訳通訳・ドイツ語個人レッスン経験あり。