2021年3月にドイツ商工会議所主催の【ドイツ認定管理会計士】セミナーを受け始めて早くも7回が終了しました。
もうはや約半分が終わったことになります。
初回から7回目までの様子はこちら。
週2回のペースで毎回3時間、宿題ありと結構ハードで、宿題と授業以外では
なかなかゆっくり復習する時間がありません。
7回目まで終了して、イースター休暇に入ったのでやっと復習する時間ができました。
今回のイースターはコロナにつき家で静かにしている予定。
今までやった課題で怪しい問題がいくつかあるので、その復習をすることにします。
今まで受講して思ったのは基礎コースとはいえ会計の予備知識がない人が始めるには少し敷居が高いかもしれません。
コロナ渦でオンラインコースということもあり、参加者のドイツ人も会計を業務委託している人はなかなか苦戦しているようです。
日本語でこのようなドイツの会計実務の実態紹介はあまり見かけないので、
ドイツで会計関連勤務の方やドイツで起業を検討してる方のお役に立てば嬉しいです。
イースター休暇【復習①】課題を解いて疑問点を埋める
イースターの4連休。
ドイツ政府から一度はコロナ対策で5連休にする案が一度発表されたものの翌日に撤回。
従来通りの4連休です。
初日からすぐさま勉強モードになるわけもなく、
最初の課題を始めたのは午後遅く、というかほぼ夕方近いかも。
しかも、エンジンをかけるために初めはテキストをちょっと読んだり、
大きい問題を解く前のフォーミングアップで小さい問題を解いたり、
と思えばやろうと思っていた大きな課題が一体どの課題だったか忘れていたり、
結局最初に考えたいた課題を始めたのは16時を確実に過ぎていました。
やってみた課題は教科書の72ページの課題68です。
内容はこんな感じ。
課題68:
- 貸借対照表の勘定科目10個の年度初期の残高が載っています。資産・負債・資本金すべてのカテゴリーの勘定科目です。
- この課題で使用される21個の勘定科目すべての名前が載っています。貸借対照表用科目12個と損益対照表用9個の二つのカテゴリーにわかれています。
- 更に12個の事業取引が載っています。
課題:
- 示されている12個の事業取引の会計仕訳をせよ。
- 年度末の商品在庫残高が示されている。→ ここから何が課題か読み取って仕訳をする。
- 残りの勘定科目の残高を在庫値と一致させよ。→(正しい決算の最終貸借対照表値を導き出す)
今まで習ったことがすべて凝縮されている課題です。
こういう質問の書き方だと、最初は何が課題かもわからなかったのですが、流石に7回講習を受けた後なので、何をすべきかの検討はついてきました。
課題を解く手順:
- 準備: 貸借対照表用と損益計算書用の勘定科目別に、各勘定科目の総勘定元帳(T-Konto)を作成する。年度初期残高が示されている貸借対照表の勘定科目には、初期数値を入れ込む。
- 課題1: 示されている12個の事業取引の仕訳を行う。
- 課題2: 最初に提示された年度初期の商品在庫の残高と年度末の商品残高の差額を導き出し、その差額を損益計算書用の費用科目”商品購買(Wareneinkauf)”に振り分ける。(在庫が減った場合は商品購買費用を増やす、在庫が増えていた場合は商品購買費用を減らす)
- 課題3: まず損益計算書用の各勘定科目を全部閉める→ 各勘定科目のそれぞれの残高を損益計算書科目(Gewinn und Verlust – Konto) に計上する。→ 費用と売り上げの差額として利益がわかる。→ そこで出た利益額を次のステップの”自己資産(Eigenkapital)”に振替える。→ 利益額を反映させた”自己資産”勘定科目を始め、他の貸借対照表用の勘定科目すべてを閉める。→ 損益対照表用の各科目の残高を”決算貸借対照表(Shulussbilanzkonto)”に振り分ける。
- 答え合わせ: 決算貸借対照表の左右の数値が一致していれば正解。
この手順の通りにすれば自然と答えが出るはず。
手順がすぐわかるようになっただけ初回に比べて進歩です。
以前述べているように、私にとっては今までの日本での経験があるので、
仕訳自体には問題ありません。
難しいのはドイツ独特の手順を把握することです。
というわけで、まずは手順1で勘定科目別の総勘定元帳を作成、
そして前期の残高を引き継ぐ貸借対照表に関しては前期残高を引き継がせて
期首残高を記入します。
ここまでが課題に取り掛かる前の準備段階。
そして、課題1の仕訳を行います。
ここまでは問題なし。
問題は仕訳のあとの課題2。
問題では期末の在庫残高が示されているのみ。
ここから以下の手順を問われていることを導きだす必要があります。
【在庫の期首残と在庫の期末残→年間在庫差額を導き→差分を仕入れ費用として振替え】
そうなのです、問題にある期末在庫額を初期在庫額から差し引き、その差額を出します。
期末の在庫の方が期首在庫より多ければ、その分倉庫にある商品が多くなるので、仕入れ費用が減ったということ。
逆に期末の在庫が期首在庫より少なければその分倉庫にある商品は少なくなる、つまりそれだけ商品が売れたということで、仕入れ費用が多くなるのです。
初期在庫と期末在庫の差とその仕訳方法:
- 初期在庫 < 期末在庫 → 在庫が多い/仕入れ費用が少なくなる → 在庫(借方)ー仕入れ(貸方)
- 初期在庫 > 期末在庫 → 在庫が少ない/仕入れ費用が多くなる → 仕入れ(借方)ー在庫(貸方)
何をしたらいいかわかっていたので、課題2もできました。
次は課題3です。
在庫を一致させよ、ということは、最終の期末貸借対照表を正しく作成せよ、ということ。
つまり、そこにいくまでにはすべての手順を正しく行わないと正解がでないのです。
正解か正解でないかの基準は、貸借対照表の左右の数字が一致すること。
貸借対照表の左側は資産、右側は負債と資本ということは日本と同じです。
右側の並びが日本では負債、資本という並びがドイツは逆で資本、負債という並びになりますが、内訳は同じ。
つまり、資産=資本+負債という図式は同じです。
貸借対照表のきまり:
- 左右の数値が同じ: 資本=資本+負債
答えがどうなるべきかはわかるのですが、肝心なのはその方法。
ここがドイツと日本のやり方が違うところで、きちんとドイツのやり方で正解を導き出さないとこのセミナーに参加している意味がありません。
というわけで、私は以下の方式で試してみました。
問3の答えの出し方:
- 最初に準備した各勘定科目の総勘定元帳に問い1で行った仕訳を振り分ける。
- 仕訳を各勘定科目に振り分けたら、下位勘定科目を閉める。1.売上関係の下位勘定科目(80xx)を閉めて出てきた残高をそれぞれ上位科目の売上(8010)に振替える(まとめる)。2.仕入れ購買関係の下位科目(30xx)を閉めて、その残高を上位勘定科目の商品購買(3010)に振替える。3.売上、商品購買を含めた他のすべての損益計算書用の勘定科目を閉めて、その残高を”損益計算書”【G.u.V-Konto(Gut und Verlust – Konto)】に振替える。右側の売り上げから左側の費用の差が利益となる。4.3で出た利益額を“Eigenkapital(自己資本)”という勘定科目に振替える。5.自己資本科目に加える勘定科目があった場合付け加え(Privatenthanmen,Privateeinlagen)自己資本勘定科目を閉める。閉めた残高を“期末貸借対照表”【SBK(Schlussbilanzkonto)】に振替える。6.貸借対照表用の科目(資産と負債)を閉め、その残高を“期末貸借対照表”に入れ込む。
- 答え合わせ。出来上がった期末貸借対照表の左右を計算し、合計値が同じになったら正解。左右の数値が違っている場合は原因を追究して同じ値にする。
課題の解き方は検討がついたものの、実際の仕訳にはそれなりの時間がかかります。
そして仕訳をした後の【各勘定科目を閉め→残高を次のステップの勘定科目にまとめる】という概念を習得すること。
頭では理解したつもりですが、実際作業を行うと一つ一つの小さな点が疑問だらけ。
一つでも滞ると先に進まないので、一つ一つ疑問点を埋めていきます。
数ある勘定科目をまず二つに分ける事、資産と負債を表す貸借対象用の科目と費用と売上を表す損益計算書用の科目の二つです。
この二つのグループの仕訳は基本的には別々に行いますが、一つだけ重なります。
資産科目である在庫と費用科目である仕入れの材料費(商品購買)です。
商品は売れるまでは会社の資産なのですが、売れるとその分が費用になる。
年度中は購入した商品を仮仕訳として全部費用にしていますが、最後に倉庫の在庫を棚卸して、正しい振り分けを行うのです。
ここで別々に仕訳をしていた損益と貸借の数値が一部重なります。
この調整を行ったあと、損益科目の残高を全部まとめ、売り上げと費用の差額によって営業利益が確定します。
ドイツの仕訳方法では、ここで導き出された利益をいったん”自己資本金”という勘定科目に振り分けます。
“自己資本金”科目では前期の自己資本に今期の利益を加え、更に個人事業主などは個人として行った資産の出し入れの調整も行い、最終的な会社の今期の”自己資本額”を導き出します。
ここで確定した“自己資本額”を更に最終的な目的である”期末貸借対照表”に振替えます。
これで損益科目と自己資本科目の処理は終わり。
一方、貸借科目である資産と負債科目は単年で終わりではなく、その残高は年々引き継がれます。
そのため、これらの科目で最初にすることは、まず前期の期末残高を今期の期首残高に引き継ぐこと。
その後当期の事業取引の仕訳を行う。
年度末に各勘定科目を締めて(在庫は棚卸後年度末調整を行う)、その残高を”期末貸借対照表”に振替える、という手順を取ります。
これで年度末の決算で必要な期末貸借対照表の完成です。
数値が正しいかを確かめるには資産を表す表の左と資本金と負債を表す右側の数値が一致していること。
もちろん、在庫調整をへて損益計算書から導き出された当期利益、資本金から導き出された当期資本金額、その数値を振替えた最終値が貸借対照表になるわけですから、これが合っているということは、それまでの全ての数値も合っているということです。
勘定科目のまとめかた: 初期貸借対照表→年度仕訳→損益計算書→自己資本→最終貸借対照表まで
- 各勘定科目を1.貸借対照表用勘定科目(企業の資産と負債と資本を表す)と2.損益計算書用勘定科目(企業の今期の売上と費用を表す)に分類
- 1.貸借対照表用科目:【前期の期末残を今期の期首残に振替え→当期仕訳を各科目に記入→当期を閉める→期末在庫を算出し期首残との差額分を損益科目である”商品購買”科目に振替える→その他各科目を閉める→残高を”期末貸借対照表”に振替える】
- 2.損益計算書用科目: 【ゼロから始まるので前期数字の引継ぎはなし→当期の仕訳を時系列で行う→年度末に各科目を閉める。その際貸借科目である”商品在庫”で行われた在庫の調整分を費用として”商品購買”に振替える。下位科目を上位科目に振替える。→各科目を締める→締めた残高を更に上位科目の”GuV-Konto”(損益計算書)に振替える→費用と売上の差額から利益がわかる→利益額確定
- 確定した利益額を”自己資本”科目に振替える→自己資本科目を閉めて自己資本額を確定させる(前期自己資産+利益-個人事業主費用+個人事業主デポジット=今期自己資本額)
- 確定した自己資本額を最終決算貸借対照表に振替える
- 貸借対照表科目である在庫勘定(資産)・負債勘定残高を最終貸借対照表に振替える→期末貸借対照表完成
もう一度年度初期から年度末までの流れをもう少し簡潔にまとめます。
会計年度の一連の流れ: 目的→年度末の決算資料作成(期末貸借対照表)作成→確認
- 損益対照表関連の勘定科目:【当期の仕訳を記帳して年度末に締める→締める順番は下位勘定科目→上位勘定科目→損益計算書→自己資本→貸借対照表】
- 貸借対照表関連の勘定科目:【前期の期末残高を当期の初期残高に移行→当期の仕訳を計上→年度末に在庫調整→各勘定科目を締めて残高を→貸借対照表】
- 内容の確認【貸借対照表の左右の数値が一致】
かなり作業量が多いので、最後まで終わらせるには2時間近くかかりました。
早く終わらせたいという気持ちはやまやまですが、作業中は丁寧に書くことを心掛けました。
早くやろうとするあまり雑に書くと後から大変なのがわかっているからです。
というのも、一度で貸借対照表の左右の数値が合って正解できればいいのですが、これだけ作業が多いと一度でピッタリ正解できるのは至難の業。
左右の数値が合わない時、原因として考えられるのは一つではありません。
そもそもの仕訳が違うかもしれないし、損益用と貸借用の勘定科目のグループ分けが違うかもしれない、数字の書き間違いかもしれないし、単なる計算ミスかもしれません。
そんな時雑に書かれた数字を見ると、なんでそんな風に書いたのかと前の自分を呪いたくなります。
6と0があやふやだったり、1と7が区別がつかなかったり。
どちらが正しいのか元の仕訳問題を見直さないといけないですし、間違って計算してしまっていると後から見直してもなかなか見つけることができません。
ただでさえミスの要因は他にもたくさん考えられるのに、雑な数字を書いてこれ以上考えるポイントを増やしたくないのです。
最後に左右の数値がピッタリ合った時の達成感と満足感。
解答できた!
たった1問解いただけですが、自力で正解を出せたのは大きいです。
この一日で大分スキルアップした気がしました。
イースター休暇復習②
イースター休暇の初日に問題を解けて満足した私。
2日目はコロナ緩和政策により5カ月ぶりにテニス解禁ということで、久しぶりの外テニス、しかもシングルスしか許可されていないので結構な運動量です。
終わった後は心地よい疲れとともに家でビールを飲みながらのんびり。
課題のことはすっかり忘れます。
しかし翌日気を取り直してもう一度問題を解いてみます。
最初に簡単な問題でウォーミングアップしたあと大きな課題へ。
課題65
これも初日の課題と同じく、貸借対照表(バランスシート)の初期残高、
事業取引、在庫の年度末残高が載っており、最後に年度末の正しい貸借対照表を出す、
という一連の課題です。
一昨日できたから余裕、と思いきやそうでもなく、ところどころ細かい点でつっかえます。
最後の貸借対照表の数値も若干合わなかったり。
それでも初日に比べるとスムーズに先に進めるようになりました。
一回授業でやった課題なので、回答も手元にあります。
その時にはざっくりとしか理解していなかった部分がスッキリしました。
とはいってもあまり集中できず、14時か15時に始めたはずが
終ったら17時半を過ぎていました。
一つわけのわからない計算違いをしていて、それがなかなか突き止められなかったのです。
簡単な算数をおざなりにすると、あとで合わせる時にとっても大変。
わかっていたはずなのにやってしまいました。
やっぱりひとつひとつ丁寧に計算しないとダメですね。
急がば回れという言葉を思い出しました。
しかし、これで2回も復習したので大分作業が早くなりました。
理解力も高まり満足です。
平日はなかなか復習する気力が湧かないので、
このイースター休暇は本当にありがたいです。
イースター最終日もちょこっと問題解いてみました。
新しい発見はなかったですが、問題を解くスピードが少し早くなった気がします。
これで次回からのセミナーにもついていかれそうです。
セミナー仲間とオンライン勉強会
イースター休暇の数日後に、同じセミナーを受けている受講生数人でオンライン勉強会をしました。
各自自主勉強した課題の答え合わせです。
もちろん講師はいないので、いくら答え合わせをしてもそれが正解かはわからないのですが、それでも色々話している間になんとなく正解が見えてきます。
みんなやっぱり同じくらい苦労していたみたいです。
自分一人でやっていた時は1問解くのに2時間も3時間もかかっていいのか心配だったのですが、他の人も同じくらいかかっていました。
理解度もみんな似たような感じで、ちょっと安心しました。
でもオンラインセミナーによる不便さはみんな感じていたようです。
コロナ渦でセミナーが中止にならないだけいいといえばいいのですが、
やっぱりこういうセミナーは直接講師と対面で教室で行うのがわかりやすい、
という結論になりました。
とはいっても今できるのは、この状況の中でできることを頑張るだけです。
第8回セミナー【人件費の仕訳】
4月中旬、イースター明けのセミナー再開です。
講師の授業を聞くのも久しぶり。
当たり前ですが、講師だからなんでもよくわかっている。
セミナー受講生だけで試した勉強会も悪くはなかったですが、
やはり効率が違います。
人件費の仕訳・使われる勘定科目
人件費の計上というのは大変複雑です。
まず、所得というのは非常に個人的でプライベートなものです。
ですから、個人情報を守るため給与振込額、所得税額、健康保険の引き落とし額などは個々の従業員の内訳がわからないように、できるだけまとめて処理されます。
とはいっても給与というのはその額によって所得税額、保険料、将来の年金にも影響を及ぼす大変大切なもの。
ですから、各個人の給与情報も正確に管理しなくてはいけません。
更に企業は、社員に給与を正しく支払うだけではなく、社員から正しく税金を預かり、しかるべき場所に遅延なく支払う義務もあります。
会社員は通常自分の給与から最初に所得税や健康保険などの社会保険が自動的に差し引かれ、残りが銀行に振り込まれますが、企業側には所得税と社会保険の徴収と支払いの義務があるのです。
つまり、社会保険の未払いが発覚した場合罰せられるのは企業側の責任者、ということ。
企業側も神経質にならざるを得ません。
このように、一言に人件費といっても単純に支払うだけでなく、それにあった健康保険・年金・所得税、更に社員負担と会社負担分の算出も正確に行いますから仕訳が大変複雑です。
日本でもそうですが、健康保険や年金等の社会保険は社員と会社が分担して支払っています。
ドイツでの割合は、だいたい会社と社員半分ずつとなっています。
人件費関係の仕訳に使う勘定科目を大まかに分けるとこんな感じ。
人件費仕訳:
費用勘定科目(Aufwandskonto) | 在庫勘定科目(Bestandskonto) | |
総支給額(Bruttolohn) | 給与(Lohn and Gehalt) | |
所得税(Lohnsteuer)差し引き | 預り金(Verbindlichkeiten LSt/KiSt) | |
個人負担社会保険(Arbeitnehmeranteil zur SV)差し引き | 社会保険前払い金(SV-Vorauszahlung) | |
手取り給与振り込み(Nettolohn) | 銀行(Bank) | |
会社負担社会保険(Arbeitgeberanteil SV) | 法定福利費(Gesetzliche soz. Aufwendungen) | 銀行/社会保険前払い金 |
使用する勘定科目が多く仕訳も複雑なので、総勘定元帳だけでなく補助元帳も使って管理します。
商品仕入れや売り上げの場合と同様、人件費関連の勘定科目も後からわかりやすいように、いくつかのグループに分かれています。
主なものは勘定科目40番台の「人件費費用」とグループ11番台の「前払い/立替」、そしてグループ19番台の「預り金系」、そして支払い時に使う「銀行」の4つです。
基本的な流れは日独変わらないと思いますが、セミナーを聞いていてひとつ日本と違うと思った点がありました。
それは、社会保険の勘定科目。
日本だと所得税も健康保険も社員の給与から一時預かるという意味で「預り金」を使うと思うのですが、ドイツではちょっと違います。
それは「給与」が「達成した成果」として認められるタイミングを考える、という思考。
【給与をもらう権利が発生するのは、その月の業務をすべて達成した月末】
という基本的考えのもと、
【①業務達成前に発生する支払いは”後日発生する給与からの返済を見込んだ社員への一種の貸付“】
【②業務達成後に発生する支払いは“社員の給与からの預かり金“】
と2つに分類するのです。
ドイツでは公的健康保険の支払期日は、給与月の最終銀行営業日の3日前となります。
つまり、給与月が終わる前に支払いが発生するので、公的健康保険は【社員への貸付】扱いとなり、勘定科目グループ11番台が使われます。
それと比較して、所得税の支払い期日は、給与翌月の10日です。
つまり、給与が発生した後になるので所得税の勘定科目は【社員の給与からの預かり】となり、勘定科目グループ19番台が使われるのです。
日本ではそこまで厳密に区別せず、全部預り金で処理しますので、この点は少しびっくりしました。
主に使われる勘定科目はこのようになります。
人件費の勘定科目1: 費用科目 【勘定科目グループ 40-】 Lohn-& Gehaltsaufwand
- 4010 Löhne (変動給与・賃金)
- 4020 Gehälter (固定給与)
- 4030 Aushilfelöhne (アルバイト給与)
- 4040 Gez. Soziale Aufwendungen (法的強制社会保険・法定福利)
- 4050 Freiw. Soz. Aufwendungen (その他任意の社会保険・法定福利費)
- 4070 Vermögenswirksame Leistungen (資産蓄積形)
人件費の勘定科目2: 前払い【勘定科目グループ11】
- 1160 Forderungen an Mitarbeiter – Verrechnung Vorschüsse (従業員への前払い)
- 1170 SV-Vorauszahlung – Verbindlichkeiten gesetzliche Sozialversicherung (前払い法定社会保険)
人件費勘定科目3: 預り金【勘定科目グループ19】
- 1910 Verbindlichkeiten aus Steuern – Verbindlichkeiten LSt/KiSt (税金用負債/預かり)
- 1950 Verbindlichkeiten aus Vermögensbildung – Verbindlichkeiten VWL (財産用預かり)
その他勘定科目: 1310 Bank/銀行(手取り・所得税・社会保険支払い等)
その他、人件費は毎月の仕訳処理の他に、一年に一度年末の会計処理もあります。
代表的な例をいくつかご紹介します。
人件費年末の振替処理:
- 該当年中に未取得の休暇日数の引当金計上
- 保険会社の報告に沿った年金の引当金処理
- 来月の10日支払い分の所得税の未払金処理
本当はもっと細かい処理は色々あります。
でも講師曰く、「このクラスはまだ基礎コースだから詳細はわからなくても大丈夫。
今はこういう処理があると知っているだけでOK」とのこと。
確かに詰め込み過ぎはよくないので、流れだけ頭に入れておきます。
そして、説明の後は練習として簡単な給与の仕訳に関する問題をやりました。
本日のセミナーはこれにて終了。
また新しい学びがありました。
ドイツの講師はドイツの会計、日本では日本の会計を習うので両方の違いがどこにあるのかは、誰も知らないし、簡単なまとめサイトがどこかにあるわけでもありません。
何が違いかを知るには、地道に実際両方体験して比べるしかありません。
セミナーを通じて今日もドイツの知識と日独の違う点を見つけて興味深かったです。
第9回セミナー【固定資産と減価償却】
第9回目のセミナーです。
まずは前回の復習から。
人件費の性質、仕訳の仕方など簡単な質問を交えながら復習します。
その後は今回のテーマである【固定資産と減価償却】について学びました。
会計をやっている人なら理解できると思いますが、会計予備知識が全然ない人が突然減価償却の考え方を理解するのはちょっと難しいかもしれません。
というのも減価償却とは取得した資産が経年劣化で価値が落ちてくことを考慮して経費に計上するものなのです。
お金の移動もないし、取得した機械や車などの資産が問題なく使えるのに経費として算入する、というのがピンと最初はピンとこないかもしれません。
そして、まず減価償却の対象である【固定資産】とはなにか、を知らなくてはいけません。
資産とは大雑把に言うと固定資産と流動資産があります。
流動資産は銀行のお金など短期で移動するもの、
固定資産とは「長期にわたって会社のために利用するもの」です。
そして、減価償却の対象になるのは資産の中の「固定資産」部分になります。
固定資産は目に見えるものもあれば目に見えないものもあります。
目に見えるわかりやすい資産とは【機械・車・建物】などがあります。
目に見えない資産とは【ライセンス・権利・株】などが代表的なものです。
そのような資産は購入した時に一度で「経費」として計上しません。
最初は「資産」として計上し、その国によって決められたルールに従って数年を経て「経費」として計上します。
その「資産から経費への変更」へ仕訳することを「減価償却」というのです。
車なら5年、建物なら10年など資産の種類や価格によって減価償却の期間は決まっています。
毎月定額を償却していく定額法や同じ割合を償却していく定率法があります。
企業は任意にどちらかを選べますが、会計の基本として「統一性」がありますので、
一度決めた方法はころころ変更してはいけません。
会計というのは客観的に会社の動きや経営状態をみるものですから「わかりやすさ」「統一性」「完全性」が大切なのです。
その反対のこれはやってはいけないのは「恣意性」です。
意図的に自分の都合のよい方向に仕訳方法をころころ変える事がこれに当たります。
セミナーではまず固定資産とは何かを大きな三つのグループに分けて習いした。
減価償却の対象になる固定資産の種類: 3グループに分かれる
- Immaterielle Vermögensgegenstände (無形固定資産): ソフトウエア・権利・企業価値
- Sachanlagen (有形固定資産): 土地・機械類
- Finanzanlagen (金融資産): 有価証券・関連会社の株・関連会社への貸付・持ち株等
これらの価値が下がった時に今回のテーマである【減価償却】の処理を行います。
これらの三つのグループの中で、定期的に劣化していき【減価償却】を規則的に行う必要があるのは有形固定資産グループの【機械類】になります。
その他は市場価値が明らかに下がったと思われる時に適宜行うので今回は深追いはせず、機械類の減価償却方法を集中して学びました。
機械類と一口にいっても「種類・価格」によってもちろん減価償却年数や方法が異なってきます。
しかし、ここは基礎コースなので詳細は追及せず、基礎的な減価償却の流れを学習します。
固定資産の種類: 固定資産・少額資産・即経費の3種類にわかれる
- 即経費: 250ユーロ以下の備品
- 少額資産 (GwG): 250-800ユーロのもの
- 固定資産: 800ユーロ以上
少額資産(GwG)の2種類の仕訳: 250-1000ユーロの商品が対象
- 勘定科目 0370 GwG: 各資産を個別に資産勘定
- 勘定科目 0371 Sammelposten GwG: まとめ少額資産勘定(同じ種類のものをいくつも買った場合など価格が250-1000ユーロのものを一つにまとめて扱う)
資産価値を特定する: 資産価値(Anschaffungskosten)として計上されるもの
例: 車両の場合(すべて税抜き価格)
- 商品そのものの価格: 車体価格
- 商品が利用できるための付属費用: 組み立て費用・運送費など
資産価値には含まれず経費計上するもの
- 車両税
- 車両保険
- ガソリン代
資産購入→減価償却の流れ:
- Anschaffungskosten: 資産価格の決定
- Zugänge: 価値の増加(有価証券など)
- Abgänge: 価値の減少(商品等)
- Umbuchungen: 価値の増加・減少に合わせて振替え
- Zuschreibungen: 価値が増えたものの調整
- Abschreibunten (GuV-Konto): 費用として損益対照表に減価償却額を計上
- Restbuchwert : 残存価値決定
このような基本を習ったあと、簡単な仕訳問題をやりました。
メインは商品の価値が下がっていく有形資産の減価償却です。
車両を購入→商品価値を決定→支払い→年度末減価償却値を決定し減価償却の仕訳をするという流れです。
減価償却では商品の価値が減りますが金銭的に動くわけではありません。
その場合の仕訳はこうなります。
減価償却の仕訳: 例【車両】
- 減価償却(費用) xxxユーロ / 車両 (固定資産) xxx ユーロ
※これで減価償却分の費用が発生し、資産の価値は減少したことになる
仕訳自体は難しいものではありませんが、固定資産の減価償却という概念とその範囲を覚えるのが大切だと感じました。
その後はこれまでの復習を行いました。
来週からはセミナーの最後にある会計の資格試験へ向けて、今までの総復習がメインになります。
そのための課題をもらったので、週末はその勉強です。
ドイツ会計セミナーまとめ
復習1在庫仕訳
初期在庫と期末在庫の差とその仕訳方法:
- 初期在庫 < 期末在庫 → 在庫が多い/仕入れ費用が少なくなる → 在庫(借方)ー仕入れ(貸方)
- 初期在庫 > 期末在庫 → 在庫が少ない/仕入れ費用が多くなる → 仕入れ(借方)ー在庫(貸方)
復習2会計期首から会計年度末までの会計処理の流れ
勘定科目のまとめかた: 初期貸借対照表→年度仕訳→損益計算書→自己資本→最終貸借対照表まで
- 各勘定科目を1.貸借対照表用勘定科目(企業の資産と負債と資本を表す)と2.損益計算書用勘定科目(企業の今期の売上と費用を表す)に分類
- 1.貸借対照表用科目:【前期の期末残を今期の期首残に振替え→当期仕訳を各科目に記入→当期を閉める→期末在庫を算出し期首残との差額分を損益科目である”商品購買”科目に振替える→その他各科目を閉める→残高を”期末貸借対照表”に振替える】
- 2.損益計算書用科目: 【ゼロから始まるので前期数字の引継ぎはなし→当期の仕訳を時系列で行う→年度末に各科目を閉める。その際貸借科目である”商品在庫”で行われた在庫の調整分を費用として”商品購買”に振替える。下位科目を上位科目に振替える。→各科目を締める→締めた残高を更に上位科目の”GuV-Konto”(損益計算書)に振替える→費用と売上の差額から利益がわかる→利益額確定
- 確定した利益額を”自己資本”科目に振替える→自己資本科目を閉めて自己資本額を確定させる(前期自己資産+利益-個人事業主費用+個人事業主デポジット=今期自己資本額)
- 確定した自己資本額を最終決算貸借対照表に振替える
- 貸借対照表科目である在庫勘定(資産)・負債勘定残高を最終貸借対照表に振替える→期末貸借対照表完成
会計年度の一連の流れ: 目的→年度末の決算資料作成(期末貸借対照表)作成→確認
- 損益対照表関連の勘定科目:【当期の仕訳を記帳して年度末に締める→締める順番は下位勘定科目→上位勘定科目→損益計算書→自己資本→貸借対照表】
- 貸借対照表関連の勘定科目:【前期の期末残高を当期の初期残高に移行→当期の仕訳を計上→年度末に在庫調整→各勘定科目を締めて残高を→貸借対照表】
- 内容の確認【貸借対照表の左右の数値が一致】
貸借対照表のきまり:
- 左右の数値が同じ: 資本=資本+負債
人件費まとめ
人件費仕訳:
費用勘定科目(Aufwandskonto) | 在庫勘定科目(Bestandskonto) | |
総支給額(Bruttolohn) | 給与(Lohn and Gehalt) | |
所得税(Lohnsteuer)差し引き | 預り金(Verbindlichkeiten LSt/KiSt) | |
個人負担社会保険(Arbeitnehmeranteil zur SV)差し引き | 社会保険前払い金(SV-Vorauszahlung) | |
手取り給与振り込み(Nettolohn) | 銀行(Bank) | |
会社負担社会保険(Arbeitgeberanteil SV) | 法定福利費(Gesetzliche soz. Aufwendungen) | 銀行/社会保険前払い金 |
人件費仕訳に使う勘定科目月次用
人件費の勘定科目1: 費用科目 【勘定科目グループ 40-】 Lohn-& Gehaltsaufwand
- 4010 Löhne (変動給与・賃金)
- 4020 Gehälter (固定給与)
- 4030 Aushilfelöhne (アルバイト給与)
- 4040 Gez. Soziale Aufwendungen (法的強制社会保険・法定福利)
- 4050 Freiw. Soz. Aufwendungen (その他任意の社会保険・法定福利費)
- 4070 Vermögenswirksame Leistungen (資産蓄積形)
人件費の勘定科目2: 前払い【勘定科目グループ11】
- 1160 Forderungen an Mitarbeiter – Verrechnung Vorschüsse (従業員への前払い)
- 1170 SV-Vorauszahlung – Verbindlichkeiten gesetzliche Sozialversicherung (前払い法定社会保険)
人件費勘定科目3: 預り金【勘定科目グループ19】
- 1910 Verbindlichkeiten aus Steuern – Verbindlichkeiten LSt/KiSt (税金用負債/預かり)
- 1950 Verbindlichkeiten aus Vermögensbildung – Verbindlichkeiten VWL (財産用預かり)
その他勘定科目: 1310 Bank/銀行(手取り・所得税・社会保険支払い等)
※①業務達成前に発生する支払いは”後日発生する給与からの返済を見込んだ社員への一種の貸付“
※②業務達成後に発生する支払いは“社員の給与からの預かり金“
年度末人件費仕訳処理と勘定科目
人件費年末の振替処理:
- 該当年中に未取得の休暇日数の引当金計上
- 保険会社の報告に沿った年金の引当金処理
- 来月の10日支払い分の所得税の未払金処理
固定資産と減価償却まとめ
減価償却とは長期的に会社のために役立つ資産の価値を、経年劣化と共に減少していくもとととらえ、その劣化分を定期的に経費計上し時間をかけて償却していくもの
減価償却の対象になる固定資産の種類: 3グループに分かれる
- Immaterielle Vermögensgegenstände (無形固定資産): ソフトウエア・権利・企業価値
- Sachanlagen (有形固定資産): 土地・機械類
- Finanzanlagen (金融資産): 有価証券・関連会社の株・関連会社への貸付・持ち株等
固定資産の種類: 固定資産・少額資産・即経費の3種類にわかれる
- 即経費: 250ユーロ以下の備品
- 少額資産 (GwG): 250-800ユーロのもの
- 固定資産: 800ユーロ以上
少額資産(GwG)の2種類の仕訳: 250-1000ユーロの商品が対象
- 勘定科目 0370 GwG: 各資産を個別に資産勘定
- 勘定科目 0371 Sammelposten GwG: まとめ少額資産勘定(同じ種類のものをいくつも買った場合など価格が250-1000ユーロのものを一つにまとめて扱う
資産価値を特定する: 資産価値(Anschaffungskosten)として計上されるもの
例: 車両の場合(すべて税抜き価格)
- 商品そのものの価格: 車体価格
- 商品が利用できるための付属費用: 組み立て費用・運送費など
資産価値には含まれず経費計上するもの
- 車両税
- 車両保険
- ガソリン代
資産購入→減価償却の流れ:
- Anschaffungskosten: 資産価格の決定
- Zugänge: 価値の増加(有価証券など)
- Abgänge: 価値の減少(商品等)
- Umbuchungen: 価値の増加・減少に合わせて振替え
- Zuschreibungen: 価値が増えたものの調整
- Abschreibunten (GuV-Konto): 費用として損益対照表に減価償却額を計上
- Restbuchwert : 残存価値決定
減価償却の仕訳: 例【車両】
- 減価償却(費用) xxxユーロ / 車両 (固定資産) xxx ユーロ
※これで減価償却分の費用が発生し、資産の価値は減少したことになる
ドイツの会計用語の日本語訳
これまでセミナーで学んだ会計専門用語と日本語訳を表にまとめました。
ピンクで色分けした部分が今回の付け足しです。
ドイツ語の会計専門用語:
- GOB (Grundsätze ordnungsmäßiger Buchführung): ドイツ会計の基礎・根拠となる規則)
- HGB (Handelsgesetzbuch): 商法 (ドイツの商法の中核の規則がまとめられたもの)
- AO (Abgabeordnung): ドイツの税法の基本法
- Standard-Kontanrahmen(SKR): 標準勘定科目表 (※最も一般的なのはSKR03とSKR04)
- Rückstellung: 引当金
- T-Konto: 仕訳用の各勘定科目ごとの伝票。左右に分かれる複式簿記仕訳の形が”T”の形に似ているので”T-アカウント”と呼ぶ。
- Verbindlichkeiten aus L.+L (L.+LはLieferungen und Leistungenの略) : 買掛金/未払金
- auf Ziel: 請求書払い(後払い)
- Inventur : 現実の商品の在庫
- Inventar : Inventur の結果をもと作られる会計上の数値としての在庫(貸借対照表のもとになる数値)
- Buchungssatz: (複式の)仕訳け
- Hauptbuch: 総勘定元帳
- Nebenbuch: 補助元帳
- Konto: 個々の勘定科目
- Grundbuch/Journal: 各事業取引の時系列仕訳表(会計仕訳資料の土台となるもの)
- Sachkonten: 総勘定元帳/補助元帳のもとになる各勘定科目
- Personenkonten: 取引先別勘定科目(補助元帳用で各顧客・サプライヤー・支払い先)
- Bilanz: 貸借対照表
- Aktiva / Passiva: 資産 / 負債
- Anlagevermögen: (有形)固定資産
- Umlaufvermögen: 流動資産
- Forderungenaus L.+L. (L.+LはLieferungen und Leistungenの略): 売掛金
- Eigenkapital: 自己資産(自己資本)
- Soll / Haben: 借り方 / 貸方
- GuV (Gewinn und Verlust): 損益計算書
- EBK(Eröffnungskonto) 年度初めの開始貸借対照表
- WEK(Wareneinkauf) 仕入れ品購入
- BGA(Betriebs- und Geschäftsausstattung) 資産勘定になる機器(備品扱い)
- Warenbestend: 在庫
- Warenveränderung: 在庫調整
- Warenverkauf: 商品販売
- Bar: 現金
- Kasse: (勘定科目としての)現金・レジ
- Bank: 銀行
- Kontokorrent: 当座預金
- Vorsteuer: (仮払い)消費税
- Umsatzsteuer: 売上税(仮受け消費税)
- Umsatz: 売上
- Vorauszahlungen: 前払い
- Nachzahlungen (Vorhaure) : (前年分の) 後払い
- Gewerbesteuer: 営業税(地方税)
- Körperschaftssteuer: 法人税
- Est (Einkommensteuer): 所得に関する税金
- Kfz-Steuer: 自動車税
- Erbschaftssteuer: 相続税
- Schenkungssteuer: 贈与税
- Grundsteuer: 固定資産税
- Hundsteuer: ドック税(犬を飼っている人への税金)
- Aufwandskonto: 費用勘定科目
- Bestandskonto: 在庫勘定科目
- Bruttolohn: 総支給額
- Nettolohn: 手取り給与
- Arbeitnehmeranteil zur Sozialversicherung: 個人負担分社会保険
- SV: Sozialversicherung (社会保険)の略称
- Gesetzliche soz. Aufwendungen: 法定福利費
- Verbindlichkeiten LSt/KiSt: 所得税・教会税用預り金
- LSt: Lohnsteuer (所得税・賃金税)の略称
- KiSt: Kirchensteuer (教会税)の略称
- SV-Vorauszahlung: 社会保険前払い金
- Löhne: 変動給与・賃金
- Gehälter: 固定給与
- Aushilfelöhne: 短期アルバイト用給与
- Gez. Soziale Aufwendungen: 法的強制社会保険・法定福利費
- Freiw. Soz. Aufwendungen: 任意社会保険・法定福利費
- Vermögenswirksame Leistungen: 資産蓄積形
- Forderungen an Mitarbeiter – Verrechnung Vorschüsse: 社員前払い
- SV-Vorauszahlung – Verbindlichkeiten gesetzliche Sozialversicherung: 前払い法定社会保険
- Verbindlichkeiten aus Steuern: 税金用負債/預かり金
- Verbindlichkeiten aus Vermögensbildung : 財産・資産関連預かり金
- Immaterielle Vermögensgegenstände: 無形固定資産
- Sachanlagen: 有形固定資産
- Finanzanlagen: 金融資産
- Anlagevermögen(AV): 固定資産
- Umlaufvermögen(UV): 流動資産
- Geringwertige Wirgschaftsgüter (GwG): 少額資産
これからもセミナーで新しいドイツ語会計用語が出てきたら、リストに追加していきます。
みなさんもこれを読んで少しでもドイツの会計に興味を持ったり、役に立ったと感じてもらえると嬉しいです。
最終回の資格試験までもう少し。
次回が最終回になると思いますが、セミナーで学んだことやテストの様子をリポートします。
続く。
ドイツの労働制度に興味のある方はこちらもぜひ。
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ハイデルベルク大学修士卒業・ハンブルクの企業で代表を務め、社内ベンチャーで異業種起業をして繁盛店にする。
記事執筆・翻訳通訳・ドイツ語個人レッスン経験あり。
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