今回は、ドイツ語の自己紹介を通じて気が付いたことの話です。
初対面の人と会った時、自分の名前を言う機会は意外と多いものです。
と言っても文法などの小難しい話ではなくて、
自己紹介を通じて、自分がふと感じたことについてです。
ドイツ語で自分の名前のイントネーション
以前、確かテレビのお笑い番組で、誰かが外国語での自己紹介について、
こんなことを言っていました。
(うろ覚えです。怪しい関西弁は勘弁してください(*^_^*)。)
自分の名前伸ばしちゃったりして、”マイ ネーム イズ さとぉ↑ーし” みたいなw
お前の名前、“さとぉ↑ーし” やなくて、“さ(!)とし” やないか。
英語だろうが日本語だろうが自分の名前は変わらへん。
なんで普通に言わへんの? 俺は自己紹介の時絶対、英語風になんて言わへん、日本語と同じに言ったるわ。
”マイ ネーム イズ サ(!)トシ“
イントネーションを文字で表すのはちょっと難しいですが、
感じをわかってもらえるでしょうか。
もちろんお笑い番組なので、ギャグなわけですが、
最初に一瞬、この発言をテレビで聞いた時、
確かに何語で話しても自分の名前は変わらないし、
日本語と同じイントネーションでいう方が自然なのかな?
と考えてしまいました。
でも同時に、
とも感じました。
ちょっと気になったので、この話をドイツ在住の友達に話したりして・・・
それで自分なりに出てきた結論というのは、
- 各言語にはそれぞれのリズムがある
ということでした。
日本語なら日本語、ドイツ語ならドイツ語の各言語が持つ基本リズムがあります。
例えば”日本語は比較的平坦なリズムが多い言語”、
ドイツ語は、比較的”単語の2音節目にアクセントをつける言語”、
例え自分の名前とはいえ、ドイツ語の中に日本語のイントネーションがそのまま来ると、実際話している自分もスムーズに話せないし、聞いているほうも、よく聞き取れないのです。
言語ですから、相手にわかってもらうために話しています。
自己紹介の目的は、ドイツ人に自分の”Fujiko”という名前をわかってもらうこと。
であれば、そのためには、自分の名前は、いわゆる外国風の”気取った感じ”というか、日本語のように”Fujiko”(平坦アクセント)ではなく、”Fuji(↑)ko” と、第二音節上げるイントネーションが理に適っています。
ドイツ語の地名のイントネーション
地名なども同じことが言えます。
例えば、これは逆の例ですが、”ハイデルベルク”というドイツの地名は、
ドイツ語のイントネーションだと、
”ハイ(↑)デルベルク”と、最初を高く発音します。
しかし、日本語の会話で”ハイデルベルク”という場合は、
”ハイデルベルク(平坦)” と、平坦な発音になります。
ドイツ語のイントネーションのまま、日本語で”ハイ(↑)デルベルク”と言ってしまうと、
自然な日本語に聞こえず、相手にわかってもらえません。
なので、日本語で話す場合は、”ハイデルベルク(平坦)”と、平坦な発音をします。
考えてみると、一つの言語がその人の母国語なのか、それとも後から習得した外国語なのか、イントネーションを聞くと大抵わかってしまいます。
どんなに文法を勉強しても、どんなに語彙が豊富でも関係なく、”イントネーション”で母国語かそうでないか判断ができるのです。
それだけ、イントネーションを含む”言語のリズム”というのは言語にとって大切な要素なんだと実感しました。
結論: 例え外来語でも、イントネーションは話してる言語の持つトーンに合わすべし!
きっかけは、お笑い番組だったんですが、自分の中であいまいだったものが腑に落ちて、”お笑い番組侮りがたし!”、楽しめて勉強になって一石二鳥、と思ったのでした(^^♪。
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ハイデルベルク大学修士卒業・ハンブルクの企業で代表を務め、社内ベンチャーで異業種起業をして繁盛店にする。
記事執筆・翻訳通訳・ドイツ語個人レッスン経験あり。
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